提案説明 2020年10月6日(本会議)

  
議席番号47番、無所属県民会議の井上航です。
議第23号議案「埼玉県議会議員の議員報酬及び期末手当の額の特例に関する条例」について提案者を代表して説明いたします。

この条例は、新型コロナウィルス感染症の感染拡大等の現下の厳しい社会経済情勢に鑑み、県議会議員の議員報酬及び期末手当の額を減額する特例を定めるための条例の制定するためのものです。

皆さまご承知のように、埼玉県においては2月1日に初の陽性者が確認されて以降、県内でも多くの陽性者が確認され、医療現場の負担は過酷な状況になっています。また、緊急事態宣言やその後の自粛、新しい生活様式への転換が強いられる中、経済への打撃や中小企業への影響はリーマンショックをも上回る、との見通しもあります。

こうした状況を踏まえて、他道府県議会や県下市町村議会でも報酬削減などの取組が進められています。但し、それを追随して削減することが優先なのではなく、埼玉県議会では6月定例会・9月定例会の一般質問や委員会審査、そして閉会中に開催された「新型コロナウィルス感染症対策特別委員会」を経て、必要な対策を提言するという議員の職務をまずは果たしてきました。

しかし、特別委員会の審査においても、執行部からは「今後、財源の確保・基金残高の復元のためには、オリパラ関連事業などの事業見直しだけでは不十分」と答弁があるなど、特別委員会では更なる財源確保の必要性が繰り返し述べられております。

こうしたやり取りを踏まえて、より充実した感染症対策を実施し、県民や県内医療機関の不安を払しょくするためには、更なる財源捻出が必要であると強く確信いたしました。

また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響は、これまで半年を超えて長期間にわたり、多くの県民及び県内事業者を不安且つ困難な状況に至らしめており、その状況は今後も続きます。こうした状況において議員自ら率先して県民に寄り添うことも必要であると考えます。

以上のような経緯を踏まえ、我々はこの機を逃すことなく、今定例会に提出することと致しました。

ここで、具体的な削減内容をご説明いたします。詳細は次の通りです。
1つ目のポイントとして、議員報酬の月額を100分の20、つまり20%削減します。
2つめのポイントとして、令和2年12月支給の期末手当を100分の20、つまり20%削減します。
議案の条文には、期末手当という文言はございませんが、期末手当の額の算出の基礎となる議員報酬月額が20%減額されるため、期末手当も同様に20%削減、ということになります。

いずれも、施行期日は公布の日とし、条例の効力は令和2年12月31日限りで、効力を失うこととします。
 
なお、削減効果ですが、
まず、議員一人当たり…この場合、正副議長や議運・常任の正副委員長といった役職に属さない一般の議員の場合で申し上げますが、12月までの議員報酬については、一人当たり 46万6,491円の削減となります。
また、期末手当の削減額は議員一人当たり、45万7,011円となります。
これらを合わせると、12月末までに、議員一人当たり92万3,502円を削減することになります。

また、議会全体については、欠員は考慮せず、且つ役職の重複もあるため、多少の誤差は生じますが、一般議員だけでなく、正副議長・正副常任委員長も含めた議会全体の計算上の総額で申し上げると、議員報酬の部分では、4389万420円期末手当の部分では、4299万8474円となり、全て合算すると、8688万8894円となります。
 
今回の20%という削減率は、議員報酬削減に賛同頂ける会派との調整の結果ですが、過去の議員報酬の特例減額の状況も参考にしております。
過去には平成15年8月から翌年3月末まで、厳しい財政状況に鑑み、議員報酬を3%、但し、正副議長は5%、を削減したという事例があります。
そして、もう1事例、東日本大震災発生直後の平成23年4月から翌年3月末まで1年間20%削減したという事例があります。
この度の新型コロナウィルス感染症は、この東日本大震災以来となる経済的影響を与えており、今後の県経済や県税収入に関する見通しは震災当時を凌ぐ厳しいものになるともいわれております。そこで、この東日本大震災後の特例減額の事例を20%削減とする根拠の一つとして考えると共に、より厳しい見通しであることを踏まえ、12月支給の期末手当についても20%削減することと致しました。

そして最後に、重要な視点として、我々は削減そのものが目的ではなく、その減額分が、新型コロナウィルス感染症対策に活かされるべきと考えています。
今回の減額分が「埼玉県新型コロナウィルス感染症対策推進基金」を通じて、新型コロナウィルス感染症対策の原資として効果的に活用されることを希求して、本条例をここに提案いたします。

県議会として、県民に寄り添い、一丸となって立ち向かうべく、わずかではありますが財源確保に協力することで感染症対策の一助となることを心から強く願うとともに、各議員におかれましては、本条例案に御賛同くださるようお願い申し上げて、私の提案説明といたします。

以上

提案説明 2020年10月8日(総務県民生活委員会)

  
無所属県民会議の井上 航です。提案者を代表してご説明申し上げます。(失礼して着席させていただきます。)
一昨日の本会議場での議案説明において大方の趣旨はご説明させていただきましたが、より詳細なご審査をいただく委員会審査ですので、ポイントに絞って改めて詳細をご説明申しあげます。
本条例は、新型コロナウィルス感染症の感染拡大等の現下の厳しい社会経済情勢に鑑み、県議会議員の議員報酬及び期末手当の額を減額する特例を定めるための条例の制定するものです。

本条例は、公布の日から12月31日まで、議員報酬の月額及び令和2年12月支給の期末手当の双方を100分の20、つまり20%削減する内容となっております。

2月1日に県内で初の陽性者が確認されて以降、日々多くの陽性者が確認され、医療現場の負担は過酷な状況になっている中、他道府県議会や県下市町村議会でも報酬削減などの取組が進められており、私たち埼玉県議会も財源確保のために、報酬等の削減を行うべきではないかと検討を始めました。

本会議場での提案説明でも申し上げましたが、新型コロナウィルス感染症の経済的影響は、東日本大震災と同等かそれ以上と考えられています。そこで我々は、削減の検討を行うにあたり、平成23年に全会一致で成立した「東日本大震災の減額率20%もしくはそれ以上の減額率とすること」をベースにすることにいたしました。
また期間設定については、9月定例会告示日に本定例会において知事から提案のあった特別職の給与月額の減額条例案が示されたことも踏まえ、知事と議会が共に自身の報酬から財源を生み出すことになるため、30%という削減率と12月末までという削減期間をベースに他会派との協議を開始いたしました。

また、協議を行う上で、協議を通して削減幅が縮小しすぎることがないように、会派としては具体的な削減目安を持つ必要もあると考えました。そこで着目したのが「都道府県別の感染者数と報酬削減の取組」です。

新型コロナの陽性者確認件数が多い都道府県は上位から東京、大阪、神奈川、愛知、福岡、埼玉、千葉といった順番で、感染拡大が始まって以降、順番に大きな変動はありません。
その中で、同じ首都圏であり、埼玉と同じく、最大の感染者数が出ている東京都と隣接する千葉県の状況です。
最新(10月7日時点)の数字でも埼玉県 4876名、千葉県 4139名と近似値になっております。
そのうえで、千葉県議会は、6月定例会の時点で議員報酬を10%、令和2年8月1日から令和3年3月31日まで削減しています。その削減額は6,643万2000円です。
この6643万円を削減水準のひとつの目安として考え、削減率を30%とした際に、この金額に近づく期間を算出しました。すると、12月31日まで30%削減した場合、6583万5581円となり、千葉県の数字に最も近づくことになります。
こうした点からも月額報酬30%減を12月末まで、というのを私たちの第一義的な削減の目安と考えました。

その後、様々な協議を行う中で「東日本大震災の減額率を超えない範囲で」また「期末手当の削減を」という声を複数の会派から頂戴しました。

しかし、削減期間を12月末まで20%削減と変更してしまっては、4389万420円と削減幅が減少します。一方、12月支給の期末手当のみ20%削減でも4298万8474円と、こちらも当初念頭に置いた千葉県の拠出金額には届きません。

そこで、月額報酬・期末手当両方を20%削減することについて、協議していただくことに致しました。

各会派内で熱心に協議を重ねていただき、複数の会派からこの提案についてご承諾いただきました。そのおかげで当初に目安とした12月末まで月額報酬を30%削減とした際の6583万5581円を超えて、削減額は8688万8894円と大幅に増額し、より多くの財源確保に繋がる案となりました。

最後に。現在までに新型コロナ対策の財源拠出のために削減等を実施した27都道府県議会で、最も額の大きかったのは青森県の8192万円でした。今回この条例が可決された場合の削減額8688万8894円は、それを抜いて全都道府県で最大の削減額となります。

以上のことから、埼玉県議会はこの機を逃すことなく、感染症対策の一助となる本条例案に御賛同くださるようお願い申し上げて、私の提案説明といたします。

以上