1 障害者手帳を所持しない難病患者の県職員採用を進めるべき(知事)
(1)スマートステーション「flat」での障害者手帳を所持しない難病患者の就労状況に関する県の評価・認識について
Q 石川忠義 議員(県民)
初めに、障害者手帳を所持しない難病患者の県職員採用を進めるべきについてです。
この件は民主フォーラムの町田議員も継続して取り上げています。私からも同様の趣旨で質問をします。
これまで県は、難病患者の職員採用について国の「今後の障害者雇用促進制度の在り方に関する研究会」の議論や、既に難病患者の正規職員雇用を始めている山梨県などの採用状況を踏まえて検討していくとしています。これまでの同研究会の難病患者の雇用に関する議論の中心は、障害者雇用制度がある中で難病患者の就労困難性の個別判定をどのように行うかということです。
しかしながら、企業等への難病患者個々の就労困難性の判断は、国の議論を待たずとも自治体でも可能です。自治体に難病患者に寄り添う姿勢があれば、一般就労や障害者雇用との公平性を見ながら長の判断で雇用を判断できるものと考えます。
私のこれまでの一般質問に対して、知事は難病患者の御苦労への理解や就労支援に積極的な姿勢でした。障害者手帳を所持しない難病患者の県職員採用に関しては、この姿勢でさらに早期にこれらを実現すべきですが、順次伺います。
(1)スマートステーション「flat」での障害者手帳を所持しない難病患者の就労状況に関する県の評価・認識についてです。
障害者を会計年度任用職員として雇用し障害者雇用の推進と庁内理解を深めるために、県庁に設置したスマートステーション「flat」での障害者手帳を所持しない難病患者の就労状況に関する県の評価・認識について、知事に伺います。
A 大野元裕 知事
スマートステーション「flat」では、令和5年度から障害者手帳を所持していない難病患者も含めた会計年度任用職員を募集し、これまで2名の難病患者の方を採用をいたしました。
「flat」での採用実績は限られてはいますが、競争試験等に合格して入庁した常勤職員の中にも、配慮を要する事情として難病を申告している方が令和7年11月時点で69名いることが分かっております。
こうした「flat」や常勤で勤務する難病患者の就労状況については、通勤距離や出張などについて配慮を要する職員がいる一方で、特別な配慮を要せずに勤務できている職員もいるなど、疾病ごとの症状の違いはもちろん、同じ疾病でも個人差が大きいという認識を持っております。
県においては「flat」のような仕組みもあり、それぞれの職員の状態に応じて最大限にその能力を発揮できるよう環境整備に努めてまいります。
(2)障害者手帳を所持しない個々の難病患者における就労困難性の把握について
Q 石川忠義 議員(県民)
先ほども申し上げたとおり、国の同研究会では障害者手帳を所持しない個々の難病患者の就労困難性の判断が議論されています。しかしながら、個々の就労困難性は、雇用する自治体で一般就労との公平性を見ながら、個々面接や医師、第三者の意見を踏まえて判断できると考えています。
障害者手帳を所持しない個々の難病患者の就労困難性の把握について、知事に伺います。
A 大野元裕 知事
現在、国の「今後の障害者雇用促進制度の在り方に関する研究会」では、手帳を所持していない難病患者の位置付け等について議論がなされ、令和8年2月に報告書が取りまとめられました。
報告書では、就労困難性の個別判定については、就労困難性に関わる症状についての医師による客観的な裏付けや、その症状から生じる職業生活の制限を判定する必要性があることなど、高い専門性が求められるとの議論があったとされております。
今後、国において更に議論が重ねられていくと承知しており、高い専門性の必要性に鑑みれば、現時点では県独自に就労困難性の判定基準を設けて把握をするということ自体は困難ではないかと考えております。
再Q 石川忠義 議員(県民)
再質問します。
先ほど国の研究会での議論を基に答弁いただきましたけれども、その研究会の中で報告書でいわれているのが、例えば就労困難性の判定について診断書プラス就労困難性の第三者のアセスメントですとか、難病指定医の重症度判定プラス就労困難性のアセスメントですとか、粗いというふうに注には書いてありますけれども、幾つか例示されています。こういう方法は県でもとれるんじゃないですか、伺います。
再A 大野元裕 知事
議員ご指摘の第三者のアセスメント、あるいは困難性のアセスメントといったことについて、県でこういった措置がとれるかどうかということについて、私はそれ自体はあり得ると思っています。
他方で、先ほど(1)の方で御説明をさせていただきましたけれども、それぞれ常勤で勤務する方も含めてですね、配慮のあり方、あるいは同じ症状であっても、同じ病名であっても、全くその配慮があり方等が変わってまいります。
したがって、就労困難性については、高い専門性がいるというのは、単にこのような病気であれば、このような症状であれば、これができるというだけではなく、あるいは第三者のアセスメントが全て適用されるわけではなく、やはり医師による客観的な裏付けであったり、あるいは実際の職業生活でどのような制限、あるいは配慮をする必要があるかなど、きめ細かに行われなければ公平性が確保できないということが懸念されます。
したがいまして、先ほどお話を申し上げましたけれども、国における高い専門性に基づいた議論を注視しながら、県において、例えば就労困難性について判定基準ができるまでに議論が煮詰まるかどうかというものはしっかりと見極めてまいりたいと考えています。
(3)障害者手帳を所持しない難病患者の県職員採用をできるだけ早く進めるべき
Q 石川忠義 議員(県民)
東京都も難病患者の来年度選考、2027年度からの採用を発表しました。埼玉県も国の同研究会による議論を待たず、障害者手帳を所持しない難病患者の県職員採用をできるだけ早く進めるべきですが、知事に伺います。
A 大野元裕 知事
難病患者の中には、障害者手帳所持者と同等以上に職場適応や就業継続において困難性を有している方がおられることについては、私も十分に理解をしているつもりであります。
その一方で、国の研究会では、先ほども申し上げましたが、疾病ごとにその症状や機能障害も千差万別で、治療の状況による個人差が大きい難病を障害者雇用促進法の雇用義務の対象とするには、「公平性」、「対象範囲の明確性」、「一律性」を十分に確保する必要性があるとしており、ここが障害者手帳等で明確な基準があるところと異なっているんだろうと思っています。
地方公務員法に基づく成績主義や平等取扱いの原則に鑑みれば、これらの公正性等の確保が必要であります。そこで、国で進められている専門的な議論で一定の方向性が示され次第、本県でも障害者手帳を所持しない難病患者を含めた障害者選考を実施できるよう準備を進めたいと思います。
再Q 石川忠義 議員(県民)
再質問します。
ただ今、知事から国の研究会の行方を見ていくと、疾病ごとに細かく定められているということですけれども、手帳を持たない難病患者の採用は、そんな一遍に何十人、何百人も募集するわけじゃないですか。まず、何人か手始めに採用の募集をかけて、そこに何人応募してくるかですけれども、そのぐらいの人数であれば、正に疾病ごとに細かく見ていくことは、先ほどおっしゃった診断書で見ていくとか、そういうこともできると思うんです。これについてはいかがですか。
再A 大野元裕 知事
もしも議員がですね、1人、あるいは2人、こういった人数が少ないから、これは個別について具体的に、あるいは詳細に、丁寧に見ることができるだろうという議論であればそのとおりだと思います。
しかしながら、先ほど申し上げましたとおり、公平性という概念に立てば、1千人、2千人おられる中から公平性をとるというのが、基準として作られなければならないので、それが仮に1人であろうが、100人であろうが、やはりそこは基準といったものを示すことによって、先ほど申し上げました、公務員の、県職員の採用は地方公務員法で成績主義、平等取り扱いという原則の適用を受けてしまいますので、法の適用を受ける以上、やはり一定の説明ができる、あるいは説明責任が果たせる基準というものを我々は持つ必要があると思っています。
そこで直ちにではなくても、今の議論を見守りながら、私たちがそこでゴーサインというかですね、出せるということについて、まずは準備を進めるという段階にまだあるのではないかというふうに考えています。
再々Q 石川忠義 議員(県民)
再々質問します。
分かりました。理解しますけれども、最初の答弁のときに国の動向が示されてから準備を進めるということでしたけれども、国の動向というか、スケジュールでいうと、まだ先のような印象も受けますので、国の動向が示されてからではなくて、国の動向を見ながらでも準備を進めていただきたいと思いますが、いかがか、お願いします。
再々A 大野元裕 知事
国の一定方向が示され次第、選考が行えるよう準備を進めてまいります。
2 事業者が難病患者の雇用に積極的になる制度を(知事)
(1)難病患者の県による就労実績の所見について
Q 石川忠義 議員(県民)
障害者手帳を所持しない難病患者は、事業者による障害者雇用率の算定に入らないため就労が難しく、今後に不安を抱えています。こうした状況に県は積極的に就労支援をするべきです。
これまでも県は就労支援を行ってまいりましたが、今年2月16日時点で令和7年度の難病患者雇用促進アドバイザーによる雇用実績はありません。県はこの状況を踏まえて事業者が難病患者の雇用に積極的になる制度をつくるべきですが、順次質問します。
(1)として、これまでの難病患者の県による就労実績の所見について、知事に伺います。
A 大野元裕 知事
県では、令和6年度に難病患者雇用促進アドバイザーを配置し、企業に対して難病患者の雇用の働き掛けなどを行ってまいりました。
令和6年度には117社を訪問し、雇用してもよいという4社の情報をハローワークの担当者につなぎましたが、議員御指摘のとおり就労には結びつきませんでした。
令和7年度にはアドバイザーを増員した上で、新たに治療と仕事の両立支援についての社内研修等を55社に対し実施するとともに、令和8年1月末現在ではありますが、140社を訪問をさせていただいたところです。
訪問した企業に難病患者の雇用を促したところ、昨年度の倍である10社の求人情報をハローワークにつなぐことができ、うち2社では短期の雇用体験を行っておりますが、現時点ではこれも残念ながら就労にまでは至っておりません。
難病患者の就労を増やすには、安心して働ける職場環境が整備され、個々の症状に応じた必要な配慮が提供される企業を増やすことが重要であり、更なる取組の強化が必要と考えます。
そこで、令和8年度は、4月から努力義務となる治療と仕事の両立支援制度を設けるよう、更にきめ細かく企業に働き掛けを行うために、アドバイザーの増員を行い、より多くの企業を訪問することといたしております。
今後とも、難病患者の一人一人の症状に配慮できる柔軟な職場づくりに向け、一層の取組を進めてまいります。
(2)新たに難病患者雇用優良事業所の認証制度を創設すべき
Q 石川忠義 議員(県民)
来年度、県はさらに難病患者の就労支援に力を入れため、難病患者雇用促進アドバイザーを増強するということです。また、難病患者の雇用に優良な取組を行う事業者をモデル企業として、情報発信を行うとしています。
しかしながら、先ほどの答弁のとおり、障害者手帳を所持しない難病患者の就労はなかなか進んでいません。そこで、モデル企業とは異なり、直接事業者が難病患者を雇用するインセンティブとなるように、既にある障害者雇用優良事業所認証の難病患者版として、新たに難病患者雇用優良事業所の認証制度を創設すべきですが、知事に伺います。
A 大野元裕 知事
難病患者の就労を増やすためには、企業に対するインセンティブ付与も重要と考えます。
そこで、県では令和8年度から、難病患者を継続して雇用し、治療と仕事の両立支援制度を設け、難病患者に配慮した求人を行う意欲がある企業を新たにモデル企業として選定をすることといたしております。
こうしたモデル企業については、県ホームページやセミナー等で好事例として情報発信することによって、企業のPRや、あるいは社会的な気運醸成につなげたいというふうに考えているところです。
あわせて、企業に対する更なるインセンティブを付与する仕組みについて、企業のニーズや、あるいはモデル企業を作った後の状況についてもヒアリングを重ねた上で、今後検討を進めたいと思います。
再Q 石川忠義 議員(県民)
再質問します。
今、モデル事業のことを御答弁いただきましたけれども、これはこれでいいと思います。
ただ、このモデル事業というのは、正に企業のお手本ですよね、こういう企業になってほしいと。そういうお手本を定めるのではなくて、企業自らが障害者の方と一緒で、認証を得れば会社のPRにもなるし、どんどん認証していこうという機運を盛り上げる、インセンティブにつながる、それが難病患者の雇用優良事業者の認証制度だと思います。
こういう制度も、そのモデル事業はいいですけれども、並行してやっていってもいいんじゃないですか、全く性格は別のものだと思うので。
再A 大野元裕 知事
先ほど申し上げましたが、これまで総計257社訪問させていただいて、雇用してもよいという情報が14社からあったために、ハローワークにつなぎましたけども、現時点では残念ながら就労に至っていないところでございます。
そこで、先ほど申し上げたように、まずモデル企業、そこでまずトライしていただくというモデルを作るということが必要だと思っています。
なぜならば、認証制度を現時点で創設したとしてもそれだけでは雇用は進まず、制度が活用されないおそれがある。
また横並びですから、1社2社だけではもしかすると、あそこは特異な企業であるというふうに思われかねないと思っています。
難病患者の就労実績を積み重ね、それを模範として新しく難病患者を雇用してもよいと考える企業を創出するなど、丁寧な取組を進めたいと思っています。
なお、議員がおっしゃるように並行して進めること自体は悪いことではないです。
そこでモデル事業を進めて、仮に年度内にこれに乗って参加していただける企業さんが出てくるようであれば、認証制度についても、そこで考えたいと思います。
3 聴覚障害者・高齢者等の危険回避のためにフラッシュライトの設置を(福祉部長)
(1)聴覚障害者や高齢者等の緊急時危険回避について
Q 石川忠義 議員(県民)
聴覚障害者・高齢者等の危険回避のためにフラッシュライトの設置をについてです。
昨年、聴覚障害者団体より公共施設などへのフラッシュライトの設置要望を頂きました。フラッシュライトは聴覚に障害がある方や高齢者、音が聞こえにくい方に光で緊急事態を知らせる機器です。近年は公衆トイレなどの閉鎖的空間や公共施設にも徐々に設置が進んでいます。埼玉県においても、フラッシュライトの設置を進めるべきですが、順次伺います。
(1)聴覚障害者や高齢者等の緊急時危険回避についてです。
聴覚に障害がある方や高齢者、耳が不自由な方は健常者と比較して視覚的に緊急時を把握することが難しく、危険にさらされる確率も高いと言えます。聴覚に障害がある方や高齢者、耳が不自由な方などの緊急時危険回避について、福祉部長に伺います。
A 岸田正寿 福祉部長
一般的に、建物や施設で火災などが発生し、それを知らせて避難を促す際には、施設内の放送や火災報知器など、音で知らせる手段が多く用いられています。
しかし、聴覚障害者や耳が聞こえづらくなった高齢者などは、危険な状況を音で知ることができません。
特に、周囲に人がおらず、一人きりになるような閉鎖的な空間では、施設のスタッフや周りの人から火災などの発生を知らせてもらいにくく、避難が遅れる恐れがあり、健常者に比べて危険度が高いと認識しております。
(2)「福祉のまちづくり条例設計ガイドブック」を改訂しフラッシュライトの積極的な設置の推進を
Q 石川忠義 議員(県民)
ただ今の福祉部長の答弁を踏まえると、聴覚に障害がある方や高齢者、耳が不自由な方が緊急時に危険を回避できやすく安全に過ごすためには、フラッシュライトがある施設が望ましいということになります。
しかしながら、現在のところ埼玉県福祉のまちづくり条例でフラッシュライトの設置は義務化されておらず、同設計ガイドブックにおいて車椅子対応トイレに限りフラッシュライトの設置を望ましい整備と位置付けているだけです。福祉のまちづくり条例設計ガイドブックを改訂し、フラッシュライトの積極的な設置の推進をすべきですが、福祉部長に伺います。
A 岸田正寿 福祉部長
消防庁のガイドラインでは、聴覚障害者に対し、火災の発生を知らせることが困難な場所には、原則としてフラッシュライトを設置することが望ましいと定められています。
この考え方を踏まえ、埼玉県福祉のまちづくり条例設計ガイドブックでは、完全な個室で閉鎖的な空間である車椅子対応トイレやホテルなどの客室について、フラッシュライトなど聴覚障害者用の警報装置を設けることが望ましいと示しています。
設置が望ましい場所を拡大するなど条例設計ガイドブックを改訂することにつきましては、当事者や施設側の意見を聞きながら、学識経験者や障害者団体、民間事業者で構成する福祉のまちづくり推進協議会において議論してまいります。
再Q 石川忠義 議員(県民)
再質問します。
当事者の意見を聞きながら、これから進めるということで理解しました。
このガイドブックにも、車椅子対応トイレ以外に乳幼児対応トイレですとか、屋内駐車場、エレベーター内、育児用施設や映画館、劇場など、こういうものについても現在の時点では望ましい施設としてフラッシュライトが掲げられていません。できれば、(1)の答弁にあったように、一般の方よりも危険であると認識しているのであれば、ここも改訂すべきだと考えますので、当事者の意見を聞きながら改訂していくということは理解しましたが、できるだけ早くこれは改訂に着手していただきたいと思います。いつからやりますか。
再A 岸田正寿 福祉部長
高齢者や聴覚障害者、耳の聞こえづらい方にとっては、火災発生時等において危険度が高いと認識しておりますので、なるべく早い時期に着手したいと思っております。
(3)県管理施設にフラッシュライトを積極的に設置すべき
Q 石川忠義 議員(県民)
聴覚に障害がある方や高齢者、耳が不自由な方が緊急時に危険を回避しやすく、安心して利用できるように、まずは県管理施設にフラッシュライトを積極的に設置すべきですが、福祉部長に伺います。
A 岸田正寿 福祉部長
県内の公共施設や民間施設にフラッシュライトを普及させるためには、まずは県管理施設において設置を進める必要があると認識しています。
一方で、既存施設にフラッシュライトを設置するには、ライトだけではなく自動火災報知設備と連動する制御装置や大規模な配線工事等が必要となり、工事費用も多額となります。
そのため、施設の新設や増改築などのタイミングで導入していくことが合理的と考えます。
今後、県管理施設を所管する関係部局に対し、条例設計ガイドブックでフラッシュライトの設置が望ましいと示している場所への設置の検討を依頼するとともに、特に、施設の新設や増改築などの際には設置するよう求めてまいります。
再Q 石川忠義 議員(県民)
再質問します。
認識については理解しました。
ただ、工事費用が高くなる可能性もあるので、改修ですとか新築のときということではなくて、特に危険が予見できるようなところはやっぱり優先順位を早める必要があると思います。まずは、当事者の意見を聞いて、危険の可能性が高いところをピックアップして、その上で改築、改修の予定があるのか、あるいは新築の予定があるかなどの検討を進めていくべきと思いますが、いかがか伺います。
再A 岸田正寿 福祉部長
当事者の御意見を承りまして、フラッシュライトの必要性が高いところをよく認識した上で関係部局の方に働き掛けてまいります。
4 県立病院での就労相談への対応について(保健医療部長)
(1)県立病院での就労に関する相談体制について
Q 石川忠義 議員(県民)
現在、県立4病院では治療に関すること、患者や家族の生活や仕事など、いろいろな心配ごとに対して相談事業を行っています。今回は就労に関わる相談について質問します。
患者や家族にとって、患者の職場環境の変化や今後の就労についての不安は尽きません。場合によっては、希望しない勤務条件や待遇になったり、失業、職業が見つからなかったり、生活基盤を脅かすこともあります。
そこで、順次伺います。
(1)県立病院での就労に関する相談体制についてです。
現在の4病院で行っている細かな相談事業においては、社会福祉士や専門職による相談事業が中心ですが、県立がんセンターの相談事業を除き、就労に関するものは専門職が加わっていません。改めて、県立病院での就労に関する相談体制について、保健医療部長に伺います。
A 縄田敬子 保健医療部長
県立病院では、患者が安心して治療に臨むことができるよう、入院から退院後の生活を見据えたきめ細かな相談支援を行う窓口を設置して患者や家族から寄せられる相談に対応しております。
循環器・呼吸器病センターと小児医療センターでは社会福祉士が、精神医療センターでは精神保健福祉士が中心となって患者や家族の相談に対応しております。
がんセンターにつきましては、働き世代の患者も多いことから治療と仕事の両立に向けて患者、主治医、企業の間を取り持つ両立支援コーディネーターが患者や家族の相談に対応しているほか、社会保険労務士及びファイナンシャル・プランナーによる個別無料相談会とハローワーク大宮の求職者専門相談員による個別無料相談会を隔月で開催しております。
各病院で相談体制は異なりますが、それぞれの病院の特性に合わせて就労に関することを含め患者や家族が抱える生活や将来への不安など多様な内容の相談に対応しております。
(2)県立循環器・呼吸器病センター、県立精神医療センターの就労相談体制強化を進めるべき
Q 石川忠義 議員(県民)
県立循環器・呼吸器病センター、県立精神医療センターの就労相談体制強化を進めるべき。
先ほどの答弁のとおり、県立がんセンターでは仕事の両立支援など就労を含めた相談体制が整っているものの、県立循環器・呼吸器病センター、県立精神医療センターについては専門家による就労相談はありません。病気に加え、就労に関する悩みからの生活不安を解消すべく、専門家である社会保険労務士等を加えた相談体制の構築など、県立循環器・呼吸器病センター、県立精神医療センターの就労相談体制強化を進めるべきですが、保健医療部長に伺います。
A 縄田敬子 保健医療部長
循環器・呼吸器病センターは、高齢の患者の割合が高く、患者からの相談内容は、治療や体調に起因する経済的な不安、病気による生きがいや社会的役割の喪失感など多岐にわたることから社会福祉士が対応しているところでございます。
相談に対応する中で、患者から年金の申請手続や復職に関することなど専門家の支援を受けたいという希望が出た場合には、社会保険労務士など専門家へつないでおります。
精神医療センターにつきましては、病気の特性から就労に関しても病気をよく理解している精神保健福祉士が相談に対応しております。
また、実際の就労に当たって、患者の「働きたい」という思いと安定した日常生活のサポートが重要であり、精神保健福祉士が就労継続支援事業所や障害者就業・生活支援センターなどと連携して就労を支援しております。
そのため、現時点では社会保険労務士を相談体制に組み込むことは難しい状況と聞いております。
一方で、安心して療養していただくためにも患者や家族の様々な悩みに対応する相談体制は大事なことでございます。相談体制の充実については病院機構に働きかけてまいります。
再Q 石川忠義 議員(県民)
再質問します。
二つの病院について、高齢者が多いですとか病院の特性があるので、今すぐにそういった専門家の相談員が必要ではないということは理解します。
ただ、実際に今いらっしゃる相談員の方が就労に関する相談も受けることもあるということですので、その場合のスキルアップ、そのときにどんなことでも就労に関して対応できるように研修や何かを進めてもいいと思います。その際に専門家ですとか、そういう方による講演ですとか、そういうものを充実すべきだと思いますが、いかがか伺います。
再A 縄田敬子 保健医療部長
議員お話のとおり、社会保険労務士など外部の専門家による相談員への研修は、相談員の資質の向上と患者サービスの向上につながる一つの手段でありまして有益であると考えます。
社会保険労務士等を活用した研修の導入について検討するよう埼玉県立病院機構に働きかけてまいります。
5 埼玉県の古墳による地域振興・活用について
(1)県内の古墳と古墳活用に関する所見について(知事)
Q 石川忠義 議員(県民)
諸説ありますが、いわゆる古墳ブームは、久喜市出身のシンガーソングライター、まりこふんさんが「古墳にコーフン協会」を設立した2013年頃から続いていると言われています。古墳は若者たちの間でも人気で、古墳巡りを行う墳活や古墳グッズの収集も盛んです。
文化庁の令和3年度の調査では、全国には約16万の古墳跡があります。埼玉県には、国の特別史跡であり学術的にも貴重で全国に誇るさきたま古墳群をはじめ、3,000以上の古墳、古墳跡があるとされています。埼玉県には、さきたま古墳群のほかにも、国の史跡である吉見町の吉見の百穴、国の史跡であり学術的にも全国的に貴重な熊谷市の宮塚古墳などもあります。
古墳は周辺の公園や施設と一体化し、観光資源の一面も持っています。そこで、県、県教育委員会の考え方について順次伺います。
まず、(1)として、埼玉県内の古墳と古墳活用に関する所見について、知事に伺います。
A 大野元裕 知事
本県には、埼玉古墳群をはじめ、多数の古墳があり、いずれも地域を代表する貴重な文化遺産と認識します。
教育委員会では、県民の古墳への理解を深めるため、埼玉古墳群が特別史跡に指定された記念事業の一環として、令和2年度から令和3年度にかけて県内古墳を巡るバスツアーを開催しました。
また、毎年、学芸員が解説する埼玉古墳群ガイドツアーを実施し、親子連れなどの多くの方に御参加いただいております。
教育委員会には、引き続き、国や県指定の古墳の適切な保存に努められるとともに、より多くの方が古墳の理解を深められるような取組を行っていただきたいと思っています。
他方、古墳は、先人たちの文化や社会を知る貴重な手掛かりであると同時に、観光資源にもなり得るものと認識をしています。
県公式観光サイト「ちょこたび埼玉」では、市町村等から情報提供を頂き、県内の古墳について紹介しています。
また、行田市では、令和6年度から「行田古墳フェスティバル」が開催されるなど、古墳を活用した取組が進められています。
観光振興の観点からは、地域の伝統や文化への理解と地元愛が深い市町村に観光資源の磨き上げをしていただき、県としてはこれらを広域的にプロモーションすることで、観光誘客につなげたいと思います。
これまでもさきたま古墳公園内に行田市が「観光物産館さきたまテラス」を整備した際、県が場所を提供して支援をしており、引き続き観光客誘致と古墳群の周知に努めてまいりたいと考えます。
(2)古墳を活用した観光ルートの開発やPRを行うべき(産業労働部長)
Q 石川忠義 議員(県民)
古墳を活用した観光ルートの開発やPRを行うべき。
先ほどの答弁を踏まえて、市町村の協力を得て古墳を活用した観光ルートの開発やPRを行うべきですが、産業労働部長に伺います。
A 野尻一敏 産業労働部長
県では、官民連携で観光振興策を検討する「観光プロモーション戦略会議」を開催しており、この会議であった提案をもとに現在、地域DMOである「行田おもてなし観光局」が中心となって「御墳印コレクション」というものを行っております。
これは、古墳を巡ってオリジナルの御朱印を集める取組で、現在は11府県22市町が参加しており、44の古墳が対象となっております。
県内では、行田市の埼玉古墳群や東松山市の将軍塚古墳のほか、久喜市の天王山塚古墳など、10市町26の古墳が対象となっております。
古墳を巡るだけではなく、地域の観光やグルメ、お土産購入なども楽しんでいただくことで、関連消費の拡大にもつながる、効果の高い取組であると考えております。
「行田おもてなし観光局」では、今後、古墳など市内の観光スポットを巡るモデルコースを、近隣自治体と連携して広域周遊ルートに拡大することを検討しております。
県に対しては、「広報などで協力してほしい」との要望をいただいておりまして、公式観光サイト「ちょこたび埼玉」に掲載するほか、インスタグラムなどのSNSで情報発信するなど、様々な媒体を活用し、プロモーションを行ってまいります。
再Q 石川忠義 議員(県民)
再質問します。
今やっていることは承知しているので、いいことだと思っています。それ以外にもっと努力していただきたいという気持ちで質問しています。
例えば、県外でも群馬県ですとか千葉県、栃木県など古墳が有名な関東の地域でも、自ら県が独自にツアーを組んだり、コースをつくってPRや何かをしています。こうした新たな取組も始めていくべきと思いますが、いかがか伺います。
再A 野尻一敏 産業労働部長
古墳につきましては、すでに県内10市町が参加し、他の府県にも広がっている御墳印コレクションの取組がありますので、まずはこれを中心に進めていきたいと考えておりますが、例えば、古墳の周辺の観光・グルメスポットなどを組み合わせたモデルルートを県が企画し、情報発信するなど、こうした取組についても検討してまいります。
(3)教育的視点からの古墳巡りツアーの再開・開発や活用を進めるべき(教育長)
Q 石川忠義 議員(県民)
教育的視点からの古墳巡りツアーの再開・開発や活用を進めるべき。
先ほど申し上げましたとおり、埼玉県には学術的にも貴重な古墳があります。また、それぞれの地域に溶け込み、文化的・歴史的にも貴重な古墳があります。
埼玉県教育委員会では、先ほどもありましたが、令和2年にさきたま古墳群が国の特別史跡に指定されたことで、市町村と協力して同年11月から翌令和3年10月まで3回のバスによる埼玉県内の古墳を巡るツアーを開催しています。目的は県民の古墳への理解を深めることということでした。このときも、まりこふんさんがナビゲーターを務められ、好評を得ています。
こうした教育的観点からの古墳巡りツアーの再開、開発や活用を進めるべきですが、教育長に伺います。
A 日吉亨 教育長
古墳巡りツアーは、埼玉古墳群が特別史跡に指定されたことを記念して企画した特別なイベントの一つとして、県が国の補助金を活用して実施したものでございます。
バスツアーは、参加者と日程やコースが限定的とならざるを得ないため、県では、より多くの県民の方が、ご自身の都合に合わせて、自由に参加できる取組が重要と考えております。
議員お話しのとおり、近年は古墳人気があり、古墳への興味関心も多様化しており、また、バスツアーの参加者からは、現地でわかりやすい解説があり、古墳の歴史や価値を深く理解できたという感想をいただきました。
今後は、参加者のニーズをふまえ、古墳の形の変遷がたどれるようなモデルコースの設定、学芸員など専門職員による解説、古墳の中に入ることのできる特別な体験の提供など、教育的視点をふまえた古墳の活用について、検討してまいります。
6 「彩の国エコぐるめ協力店」登録の今後について(環境部長)
(1)「彩の国エコぐるめ協力店」の登録状況について
Q 石川忠義 議員(県民)
「彩の国エコぐるめ協力店」登録の今後についてです。
これまで県は、食品ロス削減の一環として、県民への啓発活動やフードドライブのほか、彩の国エコぐるめ協力店の登録などを行ってきました。彩の国エコぐるめ協力店の登録は、小盛り・ハーフサイズの設定や客の要望に沿った量での提供、客が食べ残しをしなかった場合の割引、特典の付与など、食品ロスや食品廃棄物の削減につながる取組をした店舗を県に登録する制度です。
登録後、県は当該店舗をフードロス削減の取組を実践する環境にやさしい店舗として公表し、応援します。この事業の今後について、順次伺います。
(1)「彩の国エコぐるめ協力店」の登録状況についてです。
昨年の決算特別委員会で、彩の国エコぐるめ協力店の登録状況を質疑しました。答弁では、残念ながら令和6年度の彩の国エコぐるめ協力店の登録件数は、令和5年度の539店から令和6年度には542店、僅かに3店舗増えただけでした。そして、県は問題指摘後に協力店の登録に取り組んだところ、僅かその後2か月で116店舗を登録したということです。
現在の協力店の登録状況について、まず環境部長に伺います。
A 堀口幸生 環境部長
彩の国エコぐるめ協力店の登録数ですが、直近の先月末、2月末の数字ですけれども、1,003店となっておりまして、昨年度、6年度末の542店に比べて461店増加している状況でございます。
再Q 石川忠義 議員(県民)
この中で、チェーン店と個店に分けると、どういう配分になりますか。
再A 堀口幸生 環境部長
チェーン店が786店、個店が217店でございます。
(2)県関連イベントにおける飲食店への食品ロス削減協力の依頼を行うべき
Q 石川忠義 議員(県民)
令和5年度には各課に県関連イベントに出展する飲食店に食品ロス削減の協力依頼を行っていましたが、令和6年度には理由なくこれを行っていませんでした。県は県の責任として県関連イベントにおける飲食店への食品ロス削減協力の依頼を行うべきですが、環境部長に伺います。
A 堀口幸生 環境部長
御指摘のとおり、昨年度はこうした呼び掛けがなかったものですから、今年度は改めて全庁各部局にですね、協力依頼を12月に行いました。
具体的には県関連イベントで食べ残しが発生しないよう、小盛りやハーフサイズの提供などの工夫を是非お願いしたい旨の依頼文書を行ったところでございます。
再Q 石川忠義 議員(県民)
もう一度、確認になりますけれども、以前はこれを毎年度、コロナの前に要請をしていました。今回12月に改めて要請したということですが、今後も毎年度要請はしていくということでよろしいですか。
再A 堀口幸生 環境部長
こうした取組は、やはり継続性が大事だと思っておりますので、原則として、これは毎年、タイミングはその時々によって、あるいは呼び掛けの仕方が変わるかもしれませんけれども、この趣旨が浸透するように告知に努めて参りたいと思っております。
(3)県施設内飲食店の「彩の国エコぐるめ協力店」登録を進めるべき
Q 石川忠義 議員(県民)
高齢社会においては、比較的1回の食事量が少ない高齢者が食べやすい食事量を選択できることで、食品ロスの減少にもつながります。ますます彩の国エコぐるめ協力店の登録店舗増加が重要であり、県はさらに力を入れるべきです。
しかしながら、県立学校を除き県施設内飲食店は45店舗ありますが、県庁食堂など県施設内飲食店の彩の国エコぐるめ協力店の登録状況は、令和8年2月25日現在で僅かに6店舗だけです。今後は、県施設内飲食店の彩の国エコぐるめ協力店の登録を進めるべきですが、環境部長に伺います。
A 堀口幸生 環境部長
県が率先して食品ロスの削減に取り組んでいることを示す上でも、県が管理している施設に入ってらっしゃる飲食店での登録数を増やすことは重要と考えております。
食品ロスの削減のために、どういう取組ができるかは店舗ごとに異なってくると思いますが、まずは所管する部局の協力と理解を得ながら、店舗数の拡大に努めてまいりたいと考えております。
再Q 石川忠義 議員(県民)
重要と考えているので協力と理解を得ながらということです。この協力と理解を得るために、どのように行動しますか。
再A 堀口幸生 環境部長
まず、これはお店でやっていることですので、どんなメリットがお店にあるのかということをきちんと理解していただかないと、一過性の動きになってしまう可能性もありますので、まずは成功事例を蓄積して、それをもって説得するということが大事だと思っております。
現在は、県有施設というよりはですね、県民の皆様の目に、より触れやすいお店ということで、チェーン店などを中心に行っておりますけれども、そこでこういったメリットがあった、成果があったということをきちんと蓄えた上で、説得力のある働き掛けをしてまいりたいと考えております。
(4)「彩の国エコぐるめ協力店」登録の地域偏在を解消すべき
Q 石川忠義 議員(県民)
彩の国エコぐるめ協力店の現在までの登録状況を見ると、チェーン店を除くと市町村間で登録数に大きな差があります。人口規模の多い市でも登録数が僅かだったり、その逆もあり、地域での著しい偏りがあります。
彩の国エコぐるめ協力店登録の地域偏在を解消すべきですが、環境部長に伺います。
A 堀口幸生 環境部長
確かに現在の協力店の登録数は市町村ごとにばらつきがありまして、さいたま市には182店舖ある一方で、まだ協力店がないという町村もございます。
理由の一つには、先ほど申し上げましたとおり、チェーン店を今中心にですね、働き掛けをしておりますので、そうしたことも背景にはあるのかなと思っております。
このため、今後は地域に根付いた個店の登録数を増やしていくために、今職員が各地の商店街を回りながら登録を働き掛けているところでございます。
こうした取組を通じて、将来的には県内どの地域にお住まいの方も、身近なお店でこうしたサービスを利用することができるよう、県内全域にまんべんなく登録数を増やしてまいりたいと考えております。
7 シニア活躍推進宣言企業の認定を更に推進すべき(産業労働部長)
(1)シニア活躍推進宣言企業の追跡調査後の実態について
Q 石川忠義 議員(県民)
高齢者が就業することで、高齢者の自己実現と健康、生活の安定、さらに社会保障費の抑制と自ら賃金を得ることによる労働者として、社会保障の担い手にもなっています。こうしたこともあり、国や自治体では働く意欲がある高齢者には働くことができるように各施策を進めています。
県では、これまでも定年継続雇用の66歳以上への延長や定年の廃止、高齢者の活躍の場の拡大に取り組む県内企業等をシニア活躍推進宣言企業として認定し、企業名を公表、応援しています。毎年度、県ではシニア活躍推進宣言企業を200から300社認定し、令和8年1月末現在で累計3,825社が認定されています。そして、毎年度、シニア活躍推進宣言企業の認定を受けた企業をおおむね2年後に追跡調査していますが、その結果、約2割強の企業が認定条件である取組を行っていないことが分かりました。
そこで、順次質問します。
(1)シニア活躍推進宣言企業の追跡調査後の実態について。
昨年度の決算特別委員会では、認定を受けておきながら取組を行っていない企業に対し、いろいろその後に取組を促したということでした。シニア活躍推進宣言企業の追跡調査後の実態について、産業労働部長に伺います。
A 野尻一敏 産業労働部長
議員お話しのとおり、県では「シニア活躍推進宣言企業」を認定してからおおむね2年後に、宣言した取組が実施されているかを確認するため、中小企業診断士が個別に企業を訪問して追跡調査を行っております。
例えば、直近の令和6年度に追跡調査を行った企業は254社ございまして、このうち200社はすべての取組を実施していましたが、一つでも取組予定が残っている企業が54社ございました。2割というのはこの数字かというふうに考えております。これに対しては、その場で取組の実践を働き掛けたところでございます。
昨年の決算特別委員会での石川議員の御指摘を踏まえ、現在、追跡調査を行った後の状況を確認しておりますが、この一部取組が残っていた54社については、その後すべての取組を実施した企業が22社、一部実施済みが5社、未実施が17社で、残りは現在確認をしているところでございます。
未実施の17社に対しては、専門家派遣の活用を促すほか、県からも定期的に確認などを行ってまいります。
再Q 石川忠義 議員(県民)
ちょっと確認なんですけれども、取組を行っていなかった54社にその場で取組を促したという、その場って何ですか。
仕様書によると、解決すべき課題が認められる場合は、メールマガジンですとか専門家を派遣するというふうに記載もありますけれども、よろしくお願いします。
再A 野尻一敏 産業労働部長
追跡調査につきましては、中小企業診断士など専門家が行っておりますので、追跡調査に訪問に伺った際にも、働き掛けを行っているということでございます。
(2)追跡調査やその後の調査を徹底すべき
Q 石川忠義 議員(県民)
シニア活躍推進宣言企業の認定を受けた企業は、おおむね2年後の追跡調査の後には再調査を行っていないため、正確なシニア活躍推進宣言企業の数が把握できていないことが分かりました。しかも、追跡調査の結果、認定を受けるための取組をしていないことが分かった企業等に対して、県は企業行動の変容を促す制度であるので、取組をやめたとしても認定は取り消さないとしています。
つまり、直近の3,825社の中には取組を継続していない企業と継続している企業とが混在していて、正確な企業数が把握できていません。これでは今後の目標を決めるのも、内容を分析することさえできません。県はおおむね2年後の追跡調査とその後の調査を行い、正確な数字を把握して事業を推進すべきです。追跡調査やその後の調査を徹底すべきですが、産業労働部長に伺います。
A 野尻一敏 産業労働部長
御指摘のとおり、追跡調査後の実態把握に課題があったというふうに考えております。
現在県では、今年度と来年度に追跡調査の対象となる令和5年度以降の認定企業を除き、取り組み状況の調査を行っているところでございます。
御指摘を踏まえ、追跡調査後においても定期的に企業の取り組み状況を確認し、シニア活躍推進宣言企業の実態をしっかりと把握してまいります。
(3)シニア活躍推進宣言企業の認定を更に推進すべき
Q 石川忠義 議員(県民)
今指摘したことを踏まえた上で、社会的に意義があるシニア活躍推進宣言企業の認定を更に推進すべきですが、産業労働部長に伺います。
A 野尻一敏 産業労働部長
県ではこれまで、県の様々な広報媒体を活用する他、チラシやダイレクトメールなどにより、シニア活躍推進宣言企業の広報に努めてまいりました。
今後は、より多くの企業に認定制度を知っていただくため、経済団体等に通じて対企業に働き掛けを行うなど、様々な機会を捉え、広報の強化に努めてまいります。
一方で、企業の課題としては、シニアの体力や健康に配慮した制度の整備をどうするか、あるいは、シニアの人材起用制度の整備をどうするかといった課題がございます。
今後は、こうした企業の課題解決に寄り添った支援も重要だと考えております。
引き続き、企業に対する伴走支援と効果的な広報の両輪により、シニアの活躍の場の拡大に努めてまいります。
再Q 石川忠義 議員(県民)
先ほど企業により多くの働き掛けをしていく。ただ一方で、課題もあるということでした。
今現在、委託先に仕様書の中で訪問企業数400社以上、宣言企業数200社以上というふうに仕様書の中で契約を結んでいますけれども、来年度はこの目標自体も高く上げていくということでよろしいですか。
再A 野尻一敏 産業労働部長
昨年の仕様書ではそのように書いてございますけれども、昨年も「以上」ということで取り組んでまいりました。決してそれを達成したからその場でやめるということではなく、状況に応じて、しかるべく働き掛けを行えるように取り組んでまいりたいと考えております。
8 貴重な文化財を積極的に守るべき(教育長)
(1)県内の祭りや文化継承状況に関する所見について
Q 石川忠義 議員(県民)
令和3年に文化財保護法の改正があり、自治体が条例により文化財の登録制度を導入することができるようになりました。この制度は、文化財の継承が難しいものに対して、これまでの指定文化財と比較して簡易な方法で文化財を登録し、保護を図る制度です。
昨年5月に無所属県民会議では、登録文化財制度を導入し、先進地である佐賀県を視察しました。佐賀県では、文化財の指定等の保護措置が取られていない、埋もれて消えていくおそれのある物を登録することで光を当て、文化財を身近に感じて地域の宝として大切に守っていくという意識醸成のために文化財登録制度を創設したということでした。この制度が始まってから、有形・無形文化財、無形民俗文化財、記念物など3年間で5件を登録し、保護、活用しています。
埼玉県においても、価値ある貴重な文化が少子高齢化や地域、社会構造の変化などの影響で担い手不足により継承が難しいものがあります。対策を進めるべきですが、それぞれ伺います。
まず、(1)です。県内の祭りや文化継承状況に関する所見について、教育長に伺います。
A 日吉亨 教育長
各地域に伝わる祭りなどの伝統文化は、長い歴史の中で生み出され、守り伝えられてきた、地域の共有財産であり、次の世代へしっかりと継承させることが望ましいと考えております。
各地域では、担い手の皆様の様々な工夫や努力によって継承いただいておりますが、近年の過疎化や少子化など、社会状況の変化や、コロナ禍もあり、後継者不足など将来への不安を抱えている実情もあると考えております。
(2)文化財登録制度に関する所見について
Q 石川忠義 議員(県民)
先ほどの答弁も踏まえて伺います。
文化財保護法改正に伴う県登録制度について審議した3年前の令和5年2月の県文化財保護審議会では、埼玉県の当時の状況として登録制度を設けても財政的に厳しく、補助制度が創設できる可能性が低い。今後は財政状況も踏まえて再び文化財保護審議会への諮問を検討することが望まれると結んでいます。
文化財登録制度に関する所見について、教育長に伺います。
A 日吉亨 教育長
文化財の指定制度は、特に重要な文化財について、現状変更への厳しい規制と補助金などの支援を組み合わせ、保存を重視する制度です。
一方、議員お話しの登録制度は、現状変更への規制を緩和し、活用しながら保存を図る制度と理解しております。
県では、令和3年度の文化財保護法改正に伴う、4年度の「地方登録制度」の創設を見据えて、3年度に「県文化財保護審議会」に対し、本県における「文化財登録制度」導入の必要性について諮問いたしました。
当時の審議会からは、補助制度の創設が必要であること、指定文化財の件数が、本県は全国6位と多く、指定制度によって着実な保存が図られていることなどから、早急な導入の必要はないとの結論をいただきました。
あわせて、他の都道府県における制度導入の推移などを把握し、その状況を見定めたうえで、改めて諮問について検討するようにとの御意見もいただきました。
そこで、県では、現在、他県における登録制度導入による影響や効果について、引き続き、情報収集しております。
(3)県内の貴重な文化を守るため埼玉県に文化財登録制度を導入すべき
Q 石川忠義 議員(県民)
先ほども述べましたが、いろいろおっしゃいましたけれども、3年前は登録したら補助することが前提で議論があり、補助ができないのならば登録制度は見送るということでした。
しかしながら、その後、コロナを経て文化財の継承などが難しい現状においては、補助を前提とした登録ではなく、保護、活用を前提として登録制度を始めるべきです。県内の貴重な文化を守るため埼玉県に文化財登録制度を導入すべきですが、教育長に伺います。
A 日吉亨 教育長
令和8年2月末時点では、佐賀県をはじめ、9府県が文化財の登録制度を導入しており、その中には補助制度を設けずに、運用している自治体もございます。
議員お話しのとおり、登録制度は、後継者不足などの課題を抱える所有者や関係者の方にとって、文化財の保存や継承への意欲を高めることにつながるものと考えております。
県では、引き続き、都道府県の状況について情報収集を行い、導入による影響や効果について整理したうえで、「県文化財保護審議会」に改めてご意見を伺ってまいります。
再Q 石川忠義 議員(県民)
この登録制度があれば佐賀県のお話をしますけれども、今まで埋もれていたものに光が当てられるですとか、文化財を活用したまちの活性化にもつながるということで、佐賀県も今取り組んでいるということです。
これから情報収集をした上で審議会に諮っていくということですけれども、先ほど最初の(1)の答弁にもありました今、コロナ後にどんどん文化の継承が難しくなっている、そんな中でゆっくり情報を収集していたのでは、その間に大事な文化も消えてしまうおそれがあります。スピード感を持ってこの情報収集をして審議会に諮って結論を得ていくべきだと思いますが、いかがか伺います。
再A 日吉亨 教育長
現在、県では、他の都道府県の導入状況や、補助金制度の有無等については、把握をしております。
今後、登録制度を導入した自治体から、その影響や効果、登録候補となる文化財の把握方法など、さらに情報収集を行う必要があると考えております。
それらを整理した上で、速やかに審議会に報告し、意見を伺ってまいります。
9 地元問題について(県土整備部長)
(1)県道北根菖蒲線の整備について
Q 石川忠義 議員(県民)
現在、道路改築工事を順次進めています。今年度も側溝整備など目に見えて整備が進む箇所もありますが、地元ではその先の整備への不透明感があります。今後の県道北根菖蒲線の整備について、県土整備部長に伺います。
A 吉澤隆 県土整備部長
この県道では、加須市境から東側の久喜市菖蒲町新堀地内までの約1.2キロメートル区間で、道路の拡幅整備を進めております。
現在の進捗状況でございますが、用地買収率が40パーセントでございます。
工事につきましては、これまでに400メートルの側溝整備が完了しております。
令和7年度は引き続き、用地取得を進め、側溝整備を実施しております。
今後は、地元の皆様の御理解、御協力をいただきながら、残る用地の取得を着実に進めるとともに、道路拡幅整備につきましても、まとまって用地が確保できた箇所から順次進めてまいります。
(2)県道川越栗橋線、清久さくら通り入口交差点から六万部橋西側間の安全対策について
Q 石川忠義 議員(県民)
この場所は朝夕の渋滞が著しく、北側だけに歩道が設置された区間です。
また、さくら通りと県道が交わる清久さくら通り入口交差点の東側約10メートルには県管理河川の備前前堀川を渡る橋がありますが、この橋の幅が狭く危険です。橋上の路側帯は僅か20センチ未満しかなく、歩行者は一旦車道に出て通行しています。付近バス停や市道から県道を渡るために清久さくら通り入口交差点の信号機を利用するには、一旦この狭い橋上の路側帯を通るか、通行量が多く横断歩道もない県道を全速力で渡らなくてはなりません。
地元では、この危険箇所改善のためにこれまでも要望活動を行っています。県は責任を持つべきですが、橋の拡幅や歩道設置を含めた県道川越栗橋線、清久さくら通り入口交差点から六万部橋西側間の安全対策について、県土整備部長に伺います。
A 吉澤隆 県土整備部長
この県道では、清久さくら通り入口交差点を中心に、東西方向とも道路の北側だけに歩道がある、いわゆる片側歩道の状況でございました。
このため、交差点西側において歩道整備を進め、両側歩道への整備が概ね完了したことから、引き続き、交差点東側の六万部橋手前までの整備を進める予定でございます。
まずは、議員御指摘の、バス停が有り、道路の幅が狭い備前前堀川の橋りょう部を含む、交差点から100メートル区間を令和8年度から先行して整備いたします。
今後は、地元久喜市と連携しながら、早期の歩道整備に向け、測量や設計等を実施してまいります。

