教育DXについて(教育長)

ICT環境整備後の活用について

現在のネットワーク環境について課題認識はあるのか

Q 平松大佑 議員(県民)

端末の整備ですが、令和5年度、BYADにより、高校1年生については全ての県立高校で整備されました。ようやくICT環境が整いました。
ただ、ネットワークがつながりにくい状況が発生していることも確認しております。当面は、一斉につなぐことにより、つながりにくい状況が発生しないように、クラスごとに時間をずらして使うという生活の知恵で乗り切っているとお聞きしています。端末を保護者負担で整備したのに、まともに使えないことがあってはいけないと考えますし、ストレスなくICTを活用して生徒が自ら学びを深めていくためには、早急な対策が必要と考えます。
現在、次のネットワークを検討しているさなかと側聞しており、しばらくはこのような状況が続くとのことでした。このような状態が来年度、再来年度も続くのは、とても認められるものではありません。課題認識についてお聞きします。

A 日吉亨 教育長

ICT教育を推進する上で、基盤となるネットワークを安定的に稼働させることは大変重要です。
学校によっては動画視聴などの際に、1クラス単位であれば問題ありませんが、例えば1学年全員が視聴するような場合、一部つながりにくいといった状況があることは把握しており、改善に向けた対応が必要と認識しております。

改善はどのように行っていくのか

Q 平松大佑 議員(県民)

早急に様々な方策を取って改善する必要があると思いますが、いかがでしょうか。

A 日吉亨 教育長

これまでも、学校からの要望によりネットワークの通信状況の調査を行い、トラブルの原因を特定した上で、アクセスポイントを移動させるなどの対策を行ってまいりました。
さらに、今年度からは、通信環境が整っていない場所や緊急なトラブルに対応するため、モバイルルーターを各学校に整備するなどの対策も講じているところでございます。

再Q 平松大佑 議員(県民)

様々取り組まれていることについては認識をいたしました。
ただ、いずれの方策も一時的な対応に過ぎないと思います。根本的なネットワークの強化、改善につながる方策は考えられないでしょうか。

再A 日吉亨 教育長

根本的なネットワーク環境の改善につながる方策といたしましては、ネットワークを構成するアクセスポイントやルーターといった機器の更新が考えられます。
現在のネットワークにおいても、一部には、古い規格のアクセスポイントが設置されている場合もあり、今後は、これらの機器の更新などの方策についても検討してまいります。

再再Q 平松大佑 議員(県民)

早急に取り組んでいただきたいと考えますが、御認識をお伺いします。

再再A 日吉亨 教育長

ネットワークのトラブルにつきましては、教育活動に影響が生じないよう、速やかな改善に向け、あらゆる方策を検討し、対応してまいります。

教育データの効果的な利活用を

Q 平松大佑 議員(県民)

ICT環境が整った今、児童生徒の学習活動などの記録がデータとして蓄積できるようになりました。これらを分析し可視化することで、学習と授業の両方の改善が期待されます。また、学校での端末活用状況も定量的に把握でき、教育局として適切な支援が行えると考えます。
教育データを自動で分析し、グラフや表などに見える化して、生徒やクラスの状況をより的確に把握できるツールである、いわゆる教育ダッシュボードを導入してはいかがでしょうか。

A 日吉亨 教育長

教育ダッシュボードは、可視化した客観的データに基づき、生徒が自分の学習状況を把握することで、学習方法の改善に活用できるものと承知しております。
また、生徒の理解度等をより具体的に把握できるため、教員の指導方法の工夫・改善に資するものと考えております。
県では、教育データの利活用に関する検討委員会を立ち上げ、他県での教育ダッシュボードの活用事例や効果などについて、研究しているところです。
今後は、教育ダッシュボードの導入なども視野に入れて、教育データの利活用について、引き続き研究に取り組んでまいります。

再Q 平松大佑 議員(県民)

今は、データの利活用について他県だとかを調べながら研究をされている、その中で教育ダッシュボードも視野に入れているという話ですけれども、自治体によって、教育ダッシュボードの設定が様々あります。児童生徒の生活に関する情報を主に把握するケース、学習情報に関するケースなど多様でありますけれども、県としてはどのようなものを目指すでしょうか。

再A 日吉亨 教育長

教育ダッシュボードの設定については、議員お話しのとおり、生徒の生活に関する情報を主に扱うケースや、学習情報を主に扱うケース等様々な設定が考えられます。
本県の子供たちにとってどのような設定が望ましいか、他県等の先進事例を参考にしながら、引き続き研究してまいります。

生成AIへの対応と活用について

生成AIに対する認識について

Q 平松大佑 議員(県民)

教育長は、「活用方法によっては、児童生徒の主体的に考える力や創造性の育成への影響も懸念されます」と、以前に御答弁されています。チャットGPTをはじめ、生成AIは急速に発展しています。海外の教育現場においては、使用を禁止しているケースもあります。
とはいえ、児童生徒たちは学校以外で生成AIに触れる機会もあるわけです。私は、ウィズAI時代の教育というものを再定義していく必要があると考えますが、いかがでしょうか。

A 日吉亨 教育長

生成AIは日々急速に発展しており、児童生徒にとっても身近な存在になりつつあります。
こうした中、児童生徒がこれからの大きく変化する社会を生き抜く力を育成するためには、知識重視型ではなく、主体的に考える力や創造力の育成を図る観点から、With AI 時代の教育を再定義する必要があると考えます。
具体的には、読解力や、自ら課題を立てて解決する力、情報を適切に活用する力、更に、その前提としての学習に向かう意欲や人間性などを育む教育が、これまで以上に重要になってくるものと考えます。

リベラルアーツとリテラシー向上の推進を

Q 平松大佑 議員(県民)

先ほど御認識については御答弁いただきました。私もそのとおりだと思っております。
デジタル化は引き続き推進すべきだと考えますが、一方で、児童生徒が生成AIの回答をうのみにしたり、安易に生成AIを使用し、思考力が低下することが考えられます。だからこそ、AIでは代替できない能力を確実に身に付けること、そしてAIを正しく活用できる能力を身に付けることが必要です。
道徳心のないAIを活用するには、善悪を正しく判断できる教養、生きるための力を身に付けること、批判的に読み解く能力が今まで以上に必要になると考えます。これからは、リベラルアーツとリテラシーを向上させることが、より重要になると考えます。更なる推進を行うべきと考えますが、いかがでしょうか。

A 日吉亨 教育長

児童生徒が、善悪の判断などの教養や情報を批判的に読む力を身に付けることは、リベラルアーツやリテラシーの向上につながるものであり、今後、更に求められる資質・能力であると考えます。
県では、情報モラルも含めた独自の道徳教材を作成し、善悪の判断などの道徳心や情報を適切に活用するための学習を進めています。
また、現在、情報活用能力や問題解決能力等の育成を図るため、県内の小・中学校8校をモデル校とした事業を実施しており、今後、この成果を県全体に広めることで、情報活用能力などの育成に努めてまいります。

学校教育情報化推進計画について

検討状況について

Q 平松大佑 議員(県民)

一昨年の12月に一般質問で策定を求め、教育長からは、「県としての計画を速やかに策定できるよう進めてまいります」と、前向きな答弁を頂きました。計画の検討を行う有識者会議には、提案したように専門家を入れていただき、進めているとのことです。
そこで、お聞きをいたします。
本計画については、いつ頃までに策定する予定でしょうか。

A 日吉亨 教育長

県では、現在、県の学校教育情報化推進計画について検討を始めているところです。
今後、市町村教育委員会や、保護者、大学教授などの学識経験者や、民間企業等の専門家などからなる有識者会議を設置し、各方面からの様々な御意見を頂きながら、来年度中の策定を予定しております。

独自で策定できない自治体への指針となる計画を

Q 平松大佑 議員(県民)

本計画の策定は、各市町村にも努力義務が課せられていますが、様々な理由により策定が困難な自治体もあると考えます。
そこで、策定できない自治体へも指針となるような計画にしていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。

A 日吉亨 教育長

都道府県の策定する学校教育情報化推進計画は、その区域における学校教育の情報化の推進について定めるものとされております。
県では、学校の情報化を総合的、計画的に進めるための計画を策定して、市町村に対して県内の学校教育の情報化が推進されるよう取り組んでまいります。
計画策定にあたっては、市町村の御意見等をよくお聞きしながら、市町村における取組の参考となるよう検討を進めてまいります。

スタートアップ・ベンチャー育成について

アントレプレナーシップ教育を更に前へと進めるべき(教育長)

Q 平松大佑 議員(県民)

どんな状況でも常に挑戦し続ける、今の日本にこそ必要な精神であると考えます。大企業のホンダもソニーも、もともとはベンチャーでした。新しいビジネスモデルで新しいマーケットを開いていくようなスタートアップ・ベンチャーを増やしていくことは、県経済の活性化につながり、それらの企業が県内企業と協業することで、お互いにとって良い影響が生まれると考えます。
また、これからの変化の激しい時代、49パーセントの仕事がAIに取って代わられる可能性があると言われています。他方、今の子供たちの65パーセントは、今ない職業に就くと言われており、大きなチャンスがある時代だとも言えます。
新たな活力の源であるスタートアップ・ベンチャーに対して支援をしっかりしていくことと同じぐらい大切なこととして、いかに起業したい人たちを増やすかという観点での取組があると考えます。経産省も、諸外国と比較をして、日本ではベンチャーを起こす人がそもそも少ないというのが課題であるとしています。実際、他国と比較しても、起業を志向する方の割合は圧倒的に低い状況です。つまり起業に関心がないから、結果、ベンチャーを起こす人の割合も低いわけであります。今あるベンチャーへの支援という顕在ニーズに対する支援と同時に、起業したい人を増やすという裾野を広げていく取組が非常に重要と考えます。
そこで、お聞きをいたします。
アントレプレナーシップ教育を更に前へと進めるべきについて、教育長にお伺いします。
先ほどお話ししたとおり、日本では起業を志向する学生が海外に比べてかなり低い状況にあります。子供たちには、これから先に多くの選択肢があり、その中には起業という選択肢があることを知ってもらうことが重要だと考えます。
本年度は、出前起業家講座、希望する生徒たち向けに起業家養成プログラムを提供されたりと、取組を進めておられます。取組を評価するところです。次の段階として、希望する生徒だけではなく、全ての生徒たち向けに、アントレプレナーシップ教育を広げていく取組が必要と考えますが、いかがでしょうか。

A 日吉亨 教育長

起業家精神などを意味するアントレプレナーシップについては、チャレンジ精神を持ち、自ら枠を超えて行動を起こすことで、新たな価値を生み出していくという、全ての人が身に付けるべき資質であると考えております。
県では、今後、大学や企業と連携し、起業のプロセスを模擬体験できるワークショップ等を実施し、そこで使用した教材を全県立高校で共有し、各校での活用を促してまいります。

スタートアップ・ベンチャーの育成・ 支援について(知事)

行政がやるべきことについて整理すべき

Q 平松大佑 議員(県民)

行政だからこそできる、行政でなければできないことを整理し、そしてビジョンを持って進めていくことが大切だと考えます。その上で、専門家、専門機関と連携し、それぞれの得意分野を生かし、より効果的に進めていただきたいと考えます。行政がやるべきことは何か整理をして進めるべきと考えますが、いかがでしょうか。

A 大野元裕 知事

議員御指摘のとおり、スタートアップ支援では、メンターによるアドバイスやベンチャーキャピタルによる資金調達支援など、民間で行った方が効果的なものがございます。
一方で、県のスタートアップ支援は、取引先に安心感を与え、更なる民間投資を喚起するなどのメリットもあります。
さらに、スタートアップが、県内外の企業や大学、自治体等とオープンイノベーションに取り組む際にも、県が支援に入ることで協業の可能性が高まり、実証実験を行う場合には、関係機関との調整や許認可手続の支援などが可能となります。
スタートアップ支援を目的の一つとして開設を準備している仮称「渋沢栄一起業家サロン」では、県がやるべきことを整理した上で、県が実施するメリットを実現するため、県職員がしっかりと関わってまいります。
県の信用や資源と、サロンの運営に関わる民間事業者が持つノウハウやネットワークとを組み合わせ、先行している他の自治体の施設などとも連携をし、効果的にスタートアップ支援を進めてまいります。

育成すべきスタートアップ・ベンチャー像を明確にすべき

Q 平松大佑 議員(県民)

先ほどビジョンを持って取り組むべきと申し上げました。御答弁も頂いたところです。有識者の意見も聞きながらも、県として、自分たちがどんなスタートアップ・ベンチャーを創出したいかを主体的に決めていく必要があると考えます。
以前からお話をお聞きしておりますと、独自のビジネスモデルで新しいマーケットを開拓していくような、スケールするようなスタートアップ・ベンチャーを創出していきたい、そしてそのようなスタートアップ・ベンチャーが生まれるようなエコシステムを確立していきたいとお考えなのだと拝察します。それらをしっかりと明文化して、埼玉でスタートアップ・ベンチャー育成・支援に取り組む方々の共通認識にすべきと考えますが、いかがでしょうか。

A 大野元裕 知事

生産年齢人口が減少していく中においても、県経済を成長させるには、企業によるイノベーションが必要です。
その担い手として期待されるのは、これまでにない新たな製品やサービスの開発に果敢にチャレンジし、革新的なアイデアで短期間に急激に成長していくスタートアップであると考えます。
県ではそのようなスタートアップ創出を目指しており、支援機関や金融機関、大学、自治体などによるエコシステムを形成し推進すべきであり、県が創出を目指すスタートアップについては、サロンの支援対象として明文化し共有してまいります。

埼玉ならではの視点を持つべき

Q 平松大佑 議員(県民)

埼玉で取り組むわけですから、埼玉でなくてはできないスタートアップ・ベンチャー育成・支援にしていただきたいと考えます。プロジェクトも「渋沢栄一プロジェクト」と、渋沢栄一翁の名を冠しておられます。
御案内のとおり、渋沢栄一翁の中心的な考えである「道徳経済合一」、つまり道義を伴った利益を追求せよ、公益を第一にせよという考えです。このような考えを持った起業家を育てていくのが、正に本プロジェクトの本旨だと考えます。
また、視点を変えて、埼玉の特性に合ったスタートアップ・ベンチャーの育成という考え方も必要です。例えば、物流にICTなど最新技術を生かす物流テックの育成などは、埼玉でのニーズは高いと考えます。このような取組は、結果として他の都道府県の取組との差別化にもつながると考えます。埼玉ならではの視点を持って取組を進めるべきと考えますが、いかがでしょうか。

A 大野元裕 知事

本県の特色を生かし、他と差別化を図ったスタートアップの支援をすべきとの御指摘は、そのとおりだと思います。
本県の偉人である渋沢栄一翁は、著書「論語と算盤」の中で、経済活動に伴う利潤とその担い手が堅持すべき道徳を調和させる必要性を説いておられます。
サロン開設後は、多くの方に御利用いただくため、多岐にわたる様々なテーマでのイベントを常時開催する予定であり、その中で渋沢翁の理念を学ぶ講座などを行うことも検討します。
また、渋沢翁には、多方面に人的ネットワークを構築し、新規事業を立ち上げる際には、有望な人材に経営を任せ、自らがサポートに回り生涯で500社とも言われる企業の設立に関わったという一面もあります。
サロンはこれに倣い、本県の強みである交通の利便性や大規模消費地である首都圏を抱えることを踏まえ、多くの企業や人が集うネットワークを形成し、新たな企業やイノベーションが生まれる場にしたいと考えます。ネットワークでは、本県産業の強みである輸送用機械製造業や食品製造業の企業などにもスタートアップとの協業を図っていただくなど、本県の持つリソースを最大限活用し、埼玉らしさを出していきたいと思います。

具体的な支援策を検討すべき

Q 平松大佑 議員(県民)

育成すべきスタートアップ・ベンチャー像を確立し、埼玉ならではの視点を持った上で、実現のため、取組を段階を追って実施していく必要があると考えます。支援メニューとロードマップを作成して、取組を具体的に前へと進めていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。

A 大野元裕 知事

新たな製品やサービス開発に革新的なアイデアで果敢にチャレンジするスタートアップ支援として、今年度、先行施設の調査や起業経験者、有識者からの意見、サウンディング調査等を踏まえ、サロンで実施する事業の内容等を検討しており、必要な支援項目を策定し、運営事業者の企画提案の公募を行い、サロンで実施する具体的支援メニューを決定してまいります。これに併せて、県が目指すスタートアップ創出に向けたロードマップを作成し、スタートアップ支援を進めてまいります。

地下鉄12号線の延伸について(企画財政部長)

Q 平松大佑 議員(県民)

現在、あと数マイルプロジェクトの中で検討されておられます。本年は、最新の状況を踏まえた延伸ルートの精査を行っているところです。12号線は答申路線でもあり、プロジェクトを立ち上げたことにより検討は前に進み、熟度はそれなりに高まってきているものと評価をいたします。
他方、東京都が事業に着手する時期等は、そう遠くない将来であると考えております。現在、調査等を実施されておられますが、全体としてのスケジュール感を示されていないので、予定どおりなのか、遅れているのかが全く分かりません。県として、どのタスクをいつまでに終わらせるのかなど、事前の検討、準備を終える時期を定める必要があると考えます。そこからバックキャスティングで、いつまでに何をやるのか、県、市町村が共通認識として持つ必要があると考えます。そして、それぞれの主体が取り組むべきことを着実に前へと進めていくことが必要と考えます。いかがでしょうか。

A 中山貴洋 企画財政部長

東京12号線につきましては、1を超えるB/Cの確保や詳細な延伸ルートの精査、沿線のまちづくりの推進などが課題とされていることから、県では、必要な調査を実施するとともに、沿線市が行うまちづくりの具体化に向けた取組を積極的に支援してまいりました。
一方、沿線のまちづくりは沿線市が主体となって取り組むものであることから、県が期限を定めることは難しいものと認識をしております。
また、複数あるルート案の絞り込み、高架とするのか地下とするのかといった鉄道路線の構造の検討など、課題は多岐にわたっております。
これらの課題は沿線のまちづくりとも密接に関連することから、県としても、現時点では課題解決の時期を定め、バックキャスティングで進められる段階には至っていないと認識をしております。
今後とも沿線市と緊密に連携をしながらこれらの課題克服に向けて一つずつ着実に取り組んでまいりたいと考えております。

再Q 平松大佑 議員(県民)

先ほどの話ですと、関係市がまちづくりはしていくと。なので、県で一律で期限を決めるというのはなかなか難しいという話だったと思います。そういった部分は当然あるんだと思うんですけれども、そうは言っても、しっかりとその辺を定めていかないと、先ほど申し上げました、東京都だったりだとか関係する自治体と歩調を合わせる意味でも、いつまでに終わらせなければいけないというとこは、ある程度やっぱり見通しを立てていかなきゃいけないというふうに考えるんですね。
その中で、私は全く見通しはつかないというふうには思っていないんです。例えばSR等、先進事例もあって、ある程度どれにどのぐらいの時間がかかるかというところは、あたりは少なくともざっくりとつけられるんだと思っているんです。少なくともそういった部分を県と関係市だけでも共通認識を持っていないと、本当にいつまでもいつまでも調査研究をしていくんじゃないかと、そんなふうに思ってしまうんですね。
是非、この地下鉄12号線というのは非常に可能性がある、そういった事業だというふうに認識をしておりますので、そういった形でしっかりと、ある程度の粒感がどのぐらいで終わらせていくのかというところをやっぱり見通して共通認識として持っていかないと、私は前に進んでいかないんだというふうに考えます。その辺いかがでしょうか。

再A 中山貴洋 企画財政部長

議員御指摘のとおり、各主体がスケジュールなどについて共通認識を持つということは、非常に大事な視点であると私も認識をしております。
ただ一方で、先ほども御答弁申し上げましたけれども、やはり主体が沿線市であるまちづくりなどにつきましては、県の方でバックキャスティングで進めるというのは難しいですし、また、県が調査しております複数あるルート案の絞り込み等々につきましても、多岐にわたる課題についても沿線のまちづくりとも密接に関連いたしますので、いずれにしましても沿線市の皆様と意見交換、また、緊密に連携をしながら、延伸に向けて、多岐にわたる課題の解決に向けて、一つずつ着実に取り組んでまいりたい、このように考えております。

再々Q 平松大佑 議員(県民)

市が決めていくことを県が勝手に期限を決めてというのは、それは難しいと思うんですよ。
ただ、それは今までも関係性、ここでかなり構築していただいていますから、その関係性の中で、例えば土地区画整理事業に着手して土地利用計画図を作る、じゃ、大体どのぐらいかかるんだと、その辺は出てくると思うんですよ。そういったところを忌憚なく市と意見を出し合いながら、県が一方的にやれなんて言っていないんですよ。そこをしっかりと、各主体がそれぞれやることを、しっかり目標を持ってやっていきましょうねって、これができませんかということを言っています。よろしくお願いします。答弁願います。

再々A 中山貴洋 企画財政部長

沿線市のまちづくり、例えば個別の区画整理ですとか、そういった項目ごとについては、ある程度スケジュール感というのを沿線市の方と意見交換をしながら、議員御指摘のとおり、スケジュール感や目標を定めていくということは重要ですので、可能な限り、できることから少しずつ前に進めるという意識を持ってしっかりと取り組んでまいりたい、このように考えております。

障がい者の自立支援について(福祉部長)

障害者優先調達推進方針について

各部局への更なる浸透を

Q 平松大佑 議員(県民)

障がい者の方々の自立支援を進める上で、更なる工賃の向上を図ることが重要です。そして、工賃向上のためにも、県として率先して障がい者団体へ発注していくことは重要な取組であると考えます。
そこで、お聞きします。
各部局への更なる浸透をについてです。
全庁を挙げて取り組むため、各部局への更なる浸透を図っていただきたいと考えます。既に取組を進めておられますが、出先機関も含め県庁内全体に更に浸透させていく必要があると考えます。実際に発注されている方々でも、まだ御存じでない方はいらっしゃいます。現状、浸透していない部分は間違いなくありますので、実際に発注をかける方々にピンポイントで働き掛けたりなど、更なる取組が必要と考えますが、いかがでしょうか。

A 金子直史 福祉部長

障害者施設からの優先調達を進めるため、県では毎年度、埼玉県障害者優先調達推進方針を決定し、取組を推進しています。
議員お話しのとおり、優先調達を推進するためには、庁内に方針をしっかり浸透させ、職員ひとりひとりが方針を意識し、優先調達に努めていくことが重要です。
これまで毎年度、庁内連絡会議を開催し、優先調達推進方針の浸透を図っておりますが、今回新たな試みとして、表彰式での記念品に利用できる商品の例示や障害者施設への発注方法などを、より具体的な形で庁内各課所に周知いたしました。
こうした試みもあり、街頭キャンペーンの啓発品としてのリサイクル石鹸や、表彰式における記念品としての焼き菓子の購入などの新たな発注に繋がっております。
さらに、一層の調達を促すため、上半期の実績報告を前倒しで求め、年度末に向けて更なる発注の検討を依頼するなど、目標達成に向けて全力を挙げて取り組んでいるところです。

更なる業務の切り出しを

Q 平松大佑 議員(県民)

現状でも業務の切り出しは行われており、実際に取組を進めておられますが、浸透を図る中で、更なる業務の切り出しができる余地はあると考えます。令和4年度は調達目標を達成できなかった中、このような取組は重要だと考えます。更なる業務の切り出しを進めていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。

A 金子直史 福祉部長

近年のコロナ禍でイベントが減少し、食料品等の受注が減少したり、ICT化の進展により印刷業務の受注が難しくなっているなどの状況があり、障害者優先調達を進める上で、更なる業務の切り出しは必要と考えております。
例えば、大規模な施設などでの清掃業務の場合、一つの障害者施設だけでは受注が難しいというケースもあるため、エリアを分けて分割して発注するなどの調整なども行っております。
また、障害者施設の努力により商品のレパートリーも増えておりますので、例えば、従来、民間企業から調達していた表彰式の副賞を障害者施設の温かみのある木工製品に変更するなど、具体的な事例を紹介し、取組を促しているところです。
今後もさらなる切り出しについて、様々な方法を検討してまいります。

スムーズに発注できる環境整備を

Q 平松大佑 議員(県民)

職員の方々が障がい者団体に発注をかける際に、発注先を探しやすい、見つけやすい環境整備することが必要です。現状でも一覧としてまとめておられますが、正直、使いづらい、探しづらいと感じます。改善を図っていただき、スムーズに発注できるようにしていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。

A 金子直史 福祉部長

現在、県のホームページでは障害者施設が取り扱っている製品や商品、作業内容が記された施設の一覧表を掲載しております。
より見やすくすることで、商品などが探しやすく、活用もしやすくなれば優先調達の推進にもつながりますので、まずはカテゴリー別の見出しを設定するなど、より見やすくなるよう努めてまいります。

再Q 平松大佑 議員(県民)

改善を図られるという点について、御評価を申し上げたいと思います。
一方で、情報をしっかりアップデートしていかないといけないという部分もあると思います。これも障がい者団体から情報をもらったりとか、双方向でアップデートというのができると思っております。また、そのカテゴリー分けをまずはやっていきたいという御答弁でしたけれども、カテゴリー分け自体も、発注される職員の方の目線に立ってカテゴリーをしっかり分けていかないと、使いづらいものになると思っております。
そういった意味では、先ほどの庁内連絡会議だとか活用して、そこで、どういったカテゴリー分けがいいのかということも議論としてできると思うんですけれども、更なる改善を含めてやっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

再A 金子直史 福祉部長

情報につきましては、これまでは障害者の施設から商品の変更などがあった場合にいただいておりましたけども、今後は、定期的に施設に確認して、更新したいと思っております。
また、カテゴリーについて、庁内連絡会議等でご意見、発注者の目線とありましたけれども、これにつきましては、議員ご提案の方法も踏まえて、発注者の目線を大事にして進めてまいりたいと存じます。

一部事務組合・広域連合など市町村に準ずる団体での実施推進を

Q 平松大佑 議員(県民)

発注者を増やす取組も大切です。市町村でつくる一部事務組合や広域連合などでも、優先調達が進むような働き掛けをする必要があると考えますが、いかがでしょうか。

A 金子直史 福祉部長

議員お話しの、一部事務組合や広域連合で取り組んでいただくことも大変重要だと認識しております。
例えば浦和競馬組合では、すでに優先調達を進めていただいており、競馬場内や厩舎の草取り作業を障害者施設に発注しております。
他の一部事務組合などでも業務の切り出しが可能な団体もあると思いますので、今後は、市町村を通じて一部事務組合などに対しても優先調達が進むよう働きかけてまいります。

工賃向上について

Q 平松大佑 議員(県民)

県では、生産技術の習得、品質の向上、魅力ある商品の開発、販路拡大等を行うために、新たに技術指導員を確保して障がい者の工賃向上に取り組む障がい者就労施設に対して、その費用の一部を負担する技術指導員支援制度を実施しています。以前、関根議員も質問をされておられます。
ニーズに合った、より魅力的な商品が開発され、売上げが上がっていくことが工賃向上にもつながると考えています。とても良い制度だというふうに思いますが、更に使いやすい制度にしていく必要があるとも考えます。全体としての予算額、補助上限を上げるなど、制度の改善を行う必要があると考えますが、いかがでしょうか。

A 金子直史 福祉部長

県では、施設の商品開発や経営改善などを進むよう、施設に対し技術指導やアドバイスを行う専門家の派遣に要する費用を補助する「技術指導員支援制度」を実施しております。
令和5年度は、農業指導、商品開発、デザイン指導、経営指導などの分野について、計10施設が活用しているところです。
これまで制度を利用した施設では工賃向上につながっておりますが、実際に活用した施設から制度についての意見などを聞くなど、予算や補助上限を含めて、さらに充実した制度になるよう検討してまいります。

県土強靭化について(県土整備部長)

Q 平松大佑 議員(県民)

台風や豪雨による被害が常態化する時代に突入しました。台風や豪雨に対する事前の備えを促進することは、県民の生命と財産を守るために重要です。対策について市町村とも更に連携して、更に前へと進められないかと考えます。
現在の取組ですが、県内を5つの地域に分けて流域治水協議会が設置されています。プロジェクトを持ち、国、県、市町村がメンバーとして、それぞれの対策を進めていくことを確認する場になっております。
他方、市町村によって財政力には差があり、思うように進められないケースもあると考えます。
そこで、県として、市町村あるいは市町村が住民向けに行う事業について補助の一部を負担するなど、市町村が更に事業を前に進められるよう、踏み込んだ支援も必要ではないかと考えます。実際に、都道府県によっては補助を出している事例もあります。各主体の取組が更に前へと進むよう、県として取り組まれてはいかがでしょうか。

A 金子勉 県土整備部長

豪雨対策につきましては、県が行う河川整備に加え、市町村が行う内水対策など、あらゆる関係者が適切に役割分担のもと、協働して流域全体で取り組む「流域治水」を進めており、これを加速させるため、それぞれが国の補助制度を最大限活用しております。
具体的には、県が行う河川整備、市町村が行う下水道施設整備などの内水対策につきまして、社会資本整備総合交付金を活用しております。
なお、御質問の補助の一部を負担することにつきましては、流域治水を強力に推進するための特定都市河川浸水被害対策法に基づきまして、特定都市河川に指定された流域となった場合には、住民等による雨水貯留浸透施設の整備につきまして、国と県から補助する制度がございます。
このように、国の支援メニューが用意されており、流域治水協議会において、市町村に内水対策を加速化させる技術的助言を行うとともに、支援メニューを最大限活用するよう働きかけ、市町村による豪雨対策の取組を後押ししてまいります。

ネイチャーポジティブの実現を

ネイチャーポジティブをどのように実現していくのか(知事)

Q 平松大佑 議員(県民)

新たな国際目標においては、2030年までに生物多様性の損失を食い止め、反転させ、回復軌道に乗せる、いわゆるネイチャーポジティブの方向性が明確に示されました。そのネイチャーポジティブを実現させるためのものが、生物多様性保全戦略です。
そこで、具体的にお聞きします。
ネイチャーポジティブをどのように実現していくのかについて、知事にお聞きします。
さきに行われた知事選では、大野知事も、「日本一暮らしやすい埼玉を目指して 新政策集2023」の中にネイチャーポジティブの推進を掲げておられます。ネイチャーポジティブを実現するためには、過去からの取組の延長線ではなく、新たな発想を持って取組をしていく必要があると考えます。知事は、埼玉においてどのようにネイチャーポジティブを実現させていくお考えでしょうか。

A 大野元裕 知事

昨年12月にCOP15で採択された「昆明・モントリオール生物多様性枠組」や本年3月に閣議決定された生物多様性国家戦略においては、2050年ビジョンとして「自然と共生する社会」が、2030年ミッションとして「ネイチャーポジティブ」が示されました。
県では、こうした国内外の潮流を踏まえ、本県が目指す将来像として「ネイチャーポジティブの実現」を掲げた次期埼玉県生物多様性保全戦略の策定を進めているところです。
戦略では、従来の生態系のエリア別に定める戦略に加え、担い手育成や普及啓発など全県に共通する横断的・基盤的戦略を柱立てしたところであります。
また、エリア別の戦略には、従前の「森林」、「里山」、「都市」というエリアに新たに「水域」のエリアを加え、多様な生物が生息している河川や湿地など水辺の生態系の保全についても強化することといたしております。
さらに、令和4年4月に環境科学国際センター内に設置した「生物多様性センター」を戦略の推進拠点として位置付けております。
ネイチャーポジティブの実現に向け、市町村、企業、NPO及び県民といった多様な主体と連携・協働を図ることが重要であり、戦略の中で、それぞれの主体に求められる役割をより明確に示したところであります。
具体的には、市町村やNPO等には、地域の実情に応じた生物多様性の保全活動を行っていただくことを、県民には、何よりも生物多様性を保全することの大切さを理解し、行動していただくことを、企業には、原材料の調達などにおいて生物多様性に配慮した選択を行うとともに、生物多様性に配慮した商品・サービスを提供するなど、ネイチャーポジティブ経済に移行していただくことを、それぞれ明記いたしました。多様な主体がそれぞれの役割を果たして力を合わせ、オール埼玉でネイチャーポジティブの実現に取り組んでまいります。

生物多様性保全戦略について(環境部長)

各指標の目標値について

Q 平松大佑 議員(県民)

国の戦略が策定されるのを待つために、時期を遅らせて戦略を策定しているのにもかかわらず、各指標の目標値は、国の戦略策定以前に策定された環境基本計画あるいは5か年計画の数字が使われています。遅らせた意味がないと考えますが、いかがでしょうか。

A 細野正 環境部長

地方公共団体が策定する生物多様性保全戦略は、法律で、国の戦略を基本として定めるよう努めるとされています。
国の戦略を見て、「自然共生サイト」といった新たな制度や、エリア別の戦略だけでなく、県全域で取り組む横断的・基盤的戦略を設ける必要性など、大変役立ったものがございます。
指標につきましては、戦略素案では19指標を設けております。このうち、埼玉県5か年計画又は埼玉県環境基本計画に掲げられている指標は8指標です。
数値目標については、議決計画であり県の最上位計画である埼玉県5か年計画や、環境分野の総合的な計画である埼玉県環境基本計画との整合を図る必要があります。
こうしたことから、指標の目標年度、目標値については上位計画と同様にしているところです。
他方、戦略素案には、上位計画にはない指標を11指標設けており、これらの指標は国の戦略の指標を参考にするとともに、学識経験者や自然保護団体などから構成される埼玉県生物多様性保全戦略改定検討委員会の御意見を踏まえ、目標値を設定しております。

再Q 平松大佑 議員(県民)

御説明は頂いたわけなんですけれども、当然、整合性を取るのであれば、2030年のネイチャーポジティブを実現する、その担保とする戦略ですから、新たに、こちらの方をベースにして5か年なり環境基本計画の数字を修正していくという、そういう発想じゃないといけないと思うんですけれども、そういう視点には立てなかったんですか。

再A 細野正 環境部長

埼玉県5か年計画は県の最上位計画で、議決をいただいた大変重要な計画でございまして、改定についてこの時点で申し上げることはいかがなものかと考えております。
やはりこの埼玉県5か年計画にしっかりと取り組んでいくことがネイチャーポジティブにつながっていくことでございますので、まずはしっかりそこをやっていきたい。埼玉県5か年計画自体の指標がたやすいものではございませんので、そこに向かってまずしっかりやっていく、このように考えております。

再々Q 平松大佑 議員(県民)

正直、よく分からないんですよね。当然、5か年計画、大切な計画です。私も委員として参加させて、意見を言わせていただきました。それはそれとして、大切なものですと。
ただ、ネイチャーポジティブを2030年に実現するとなったときに、やはりそこの各指標の目標値というのが、きちんとそれを目指すようなものじゃなきゃいけない。だからこそ、国の戦略の策定、先ほど知事から御紹介いただきましたけれども、待って進められたわけじゃないですか。それが、なぜ古い数字なのかというのは全然分からないんですよね。考え方をもう一度お聞きしたいと思います。この数字ではなかなか難しいんじゃないか、ちょっと次の質問にも重なりますけれども、思うんですけれども、お考えをお聞かせください。

再々A 細野正 環境部長

私どもは古い指標という考え方ではなくて重要な指標で、この目標もしっかり達成しなければ、その次は展開しないという風に思っていますので、議員からは古いというお話はありましたけれども、そういう認識はございません。
また、国の戦略策定の手引きというものがございます。これによりますと、計画期間は8年間でございますので、進行管理を丁寧に行って、より良いものへとステップアップしていくことが、見直しをしてステップアップしていくことが大事だと書いてあります。
また、他の計画との整合を図ることが、実効性や評価の効率性を高めると書いてありまして、そうした観点で今回の策定作業を進めているところでございます。

ネイチャーポジティブを実現できる目標設定について

Q 平松大佑 議員(県民)

アで確認した令和8年、2026年までの目標数値は、私からすれば、今までの実績値をベースにした旧来の延長線上の目標値だというふうに認識をしております。2030年にネイチャーポジティブを実現するためには、残る4年間で相当な努力を強いられることになっています、令和8年までですからね。
例えば、緑の保全では、令和3年度、558.2ヘクタールの保全を実現しており、令和8年度には560ヘクタールの保全を目標としており、5年で新たに10.8ヘクタールを保全することとしています。
一方で、この45年間で11,300ヘクタールの森林が失われています。また、平地林だけに限って言っても、2000年から2022年までで3,548ヘクタール減少しているんです。様々な取組を組み合わせてネイチャーポジティブを実現するとはいえ、この目標数値ではネイチャーポジティブの実現は、私は難しいと考えています。目標数値を改める必要があると考えますが、いかがでしょうか。

A 細野正 環境部長

議員御指摘の「緑の保全」についての目標値は、保全の必要性が高い都市部の平地林を対象に、トラスト保全地や開発が規制される特別緑地保全地区に指定した区域等の合計面積となっております。
こうした緑の保全の取組だけでは、平地林を含む森林の減少を防ぐことは困難です。
そこで、彩の国みどりの基金を活用し、平成20年度から令和4年度までに約14,600ヘクタールの森林の整備・保全を行っています。
適切な間伐や人工林への広葉樹植栽などにより、健全な森林生態系の回復など緑の機能向上を図っているところです。
また、敷地面積1,000平方メートル以上で建築行為を行う場合に、緑化計画を届け出ることを義務付け、身近な緑の回復を図っております。
この緑化計画届出制度を開始した平成17年度から令和4年度までに約1,250ヘクタールが緑化されております。
県ではみどり施策の取組を含め、生物多様性に関する対策を総合的に進めることで、ネイチャーポジティブの実現を目指したいと考えております。
戦略素案は、学識経験者などで構成される検討委員会で御協議をいただき策定を進めているものです。
現在、県民コメントを実施しており、取組内容や、指標、目標値などについて県民や環境保全団体など様々な方から御意見をいただいています。
いただいた御意見については、改めて検討委員会に報告の上、御協議いただき、目標値を含め戦略の策定を進めてまいります。

再Q 平松大佑 議員(県民)

県民コメント、今もらっている最中という話で、この数値も含めて意見を聞いているという話なので、是非この目標数値というのを私は改めていただきたいと思うんですね。なかなか、この残りの4年が相当しんどい話になってしまうと思います、この計画でいけば。
市町村とすり合わせたりだったとかそんなことというのは、すぐすぐできる話じゃないので、やはりこの時点でしっかり数値を、ネイチャーポジティブを担保するような、そういった数字に変える必要があるというふうに思うんですが、いかがでしょうか。

再A 細野正 環境部長

先ほども御答弁申し上げましたとおり、現在県民コメントを実施しており、県民、環境団体など様々な方の御意見をいただいております。
いただいた御意見をしっかり謙虚に受け止めるとともに、学識経験者3名、NPO・団体7名などからなる検討委員会で、非常に幅広い見地から御意見をいただいておりますので、委員の皆様方の御意見を伺った上で、目標値も含めて戦略の策定をしっかり進めていきたいと考えております。

水辺空間活用前に現況を把握すべき

Q 平松大佑 議員(県民)

河川敷など水辺空間を活用する際にも、ネイチャーポジティブの発想で取り組まなければなりませんが、そもそも水辺空間の現況が調査されていません。調査をすべきと考えますが、いかがでしょうか。

A 細野正 環境部長

水辺空間の利用と良好な水辺環境の保全の両方を実現するため、水辺空間の現況把握を行うことは、生物多様性を保全する観点から大変重要であると考えています。
議員ご指摘の河川敷など水辺空間活用前の現況調査については、関係者の理解やルール作りに一定の時間を要することから、現状ではすべて実施することは難しい状況にありますが、今後の課題としてしっかり受け止めさせていただきます。
他方、現況を把握する取組については、進んできている状況がございます。
環境部では、魚の遺伝子情報調査による生息状況の把握を、県土整備部では、川の再生事業に併せて、試行的に生物の生息状況等を反映させた河川環境情報図の作成を、一部の河川で取り組んでいます。
また、川の国応援団の中には生き物調査を実施している団体があり、この調査結果を活用し、河川環境情報図を補完することも期待できます。
今後は、関係部局や関係団体と連携しながら、こうした取組を拡大し、その結果の活用を図るとともに、水辺空間の現況調査のあり方については専門家の御意見などもお聞きし丁寧に検討してまいります。

市町村との連携について

Q 平松大佑 議員(県民)

ネイチャーポジティブの実現に向けては、先ほど知事からも御答弁されたとおり、63市町村、一丸となって取り組む必要があると考えます。市町村を巻き込み、共通認識で取り組んでいくためには、新たに県と市町村とのネットワーク等を立ち上げて進める必要があると考えますが、いかがでしょうか。

A 細野正 環境部長

ネイチャーポジティブの実現に向けては、地域住民に身近な存在であり、地域の実情に応じた取組を進めることができる市町村の役割が大変重要となります。
市町村の取組を促進するためには、各市町村において生物多様性保全戦略を策定することが重要と考えます。
戦略素案では「策定市町村の割合」という新たな指標を設定し、市町村の戦略策定を積極的に働きかけるとともに支援してまいります。
また、議員お話の63の市町村が一丸となって取り組むためには、生物多様性に関する情報や県の取組、市町村での好事例を共有する場が必要と考えます。
環境科学国際センター内に設置した生物多様性センターがその核となり、様々な情報を発信するとともに、市町村の戦略策定に向けた技術的助言も行い、県と市町村との連携を強化してまいります。

各部局への浸透を

Q 平松大佑 議員(県民)

ネイチャーポジティブを実現するためには、環境部にとどまらず、各部局が同じ意識で取組をしていかなくてはなりません。各事業を立ち上げる際には必ず取り組むべきポイントとして、ネイチャーポジティブが実現されているかどうかをチェックする項目があるなど、様々な取組ができると考えます。どのような形で浸透させ、事業の実施の際にネイチャーポジティブが担保されるように進めていくのでしょうか。

A 細野正 環境部長

ネイチャーポジティブを実現することは、自然保護のみならず、私達の生活に必要な水・食料・医薬品等の安定供給、感染症対策、産業振興などに寄与するとともに、地域独自の文化を育む基盤にもなります。
そこで、全庁の職員にネイチャーポジティブの意義や重要性、ネイチャーポジティブが実現しないとどういう危機が生じるかなどについて、十分理解してもらう必要があると考えています。
具体的には、動画による職員向け研修を開催したり、議員からお話のあった事業を企画・実施する際の生物多様性保全に係る留意事項をまとめたチェックリストを作成するなどにより、ネイチャーポジティブを意識した施策の立案や事業の実施ができる体制づくりを進めてまいりたいと考えております。

財源の確保について(知事)

Q 平松大佑 議員(県民)

ネイチャーポジティブを実現するためには、更なる予算措置がどうしても必要だと考えます。彩の国みどりの基金の使い道の変更など、更なる予算確保策についてはどのように行うのでしょうか。

A 大野元裕 知事

県では、これまでみどりの基金を活用して、緑地保全のため、森林の整備や身近な緑の保全・創出などネイチャーポジティブの実現につながる事業を行ってまいりました。
他方、令和元年度からは、市町村による森林整備等の財源として森林環境譲与税が導入され、令和6年度には譲与税が満額交付されることとなっております。そのため、市町村に対し森林環境譲与税を活用した森林整備等の実施を促すとともに、県としても、生物多様性保全効果が高いみどりの再生に関わる事業に基金を積極的に活用するなど、予算の確保に努めてまいります。

DX推進について

デジタル人材の確保について(知事)

Q 平松大佑 議員(県民)

デジタル人材確保の取組を更に前へと進めるべきです。まずは現状と課題を整理し、IT人材にどのように活躍してもらうのかを定義し、登用した人材がその実力を発揮していただける環境づくりを行っていく。そして、どのタイミングで採用するべきなのかなどについて新たに方針を作成して、人材確保を進めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

A 大野元裕 知事

本県では今後、デジタルを基本に仕事のやり方を根本から変える業務プロセス改革を重点的に進める人材が、200人から300人必要と見込んでいます。
本年度から、情報系の専門的知見を持ち、デジタル化に貢献できるDX人材の採用試験を開始しましたが、これだけで必要な人材を全て充足することは現実的ではありません。
また、DX実現に向けて職員が主体的に取り組むには、デジタル化を外部に依存せず、できる限り自分たちの力で成し遂げるため、職員のスキルを高めていくことが重要と考えます。
このため、本県におけるデジタル人材の確保は職員のスキルアップによる内製化を基本とし、内部人材では対応できない高度な専門性が必要な場合には、外部の専門人材の力を活用することとしております。
デジタルは技術革新のスピードが速く、どの時期にどのようなスキルがどの程度必要となるか、中長期の見通しを立てることは非常に困難であります。
その時々のフェーズで求められる知見やスキルを着実に確保するため、職員の育成に力を入れるとともに、テーマごとに課題を解決するITコンサルタントの活用、職員と共に現場の課題解決に取り組むデジタルスキル保有者の採用、特定分野の高度専門人材の登用など幅広い選択肢から最適な方法を組み合わせていきたいと思います。

デジタルマーケティング戦略について早期の策定を(企画財政部長)

Q 平松大佑 議員(県民)

高齢者も含めたデジタルシフトが急速に進む中、デジタルを効果的に活用した施策の展開が必要です。その手法として、全庁にデジタルマーケティングの導入が必要だと考えます。以前から、行政にこそマーケティング志向をと申し上げてまいりました。
デジタルを活用すれば、性別、年齢、エリア、言語、デバイス、興味、関心など、相手に合わせ適切な情報を発信することが可能になります。また、動画やホームページを作成し、デジタル広告などを使い、相手に届け、相手に届いたかどうかを定量的に計測、検証する一連の流れができれば、事業精度の向上、実効性を高めることが期待できます。正に、EBPMを実現することができます。県民の満足度向上、サービスのブラッシュアップ等にもつながると考えます。
昨年の質問に対する答弁では、知事から、県民の満足度向上やサービスのブラッシュアップにつながるような戦略を構築していきたいと答弁をもらっています。1年以上が過ぎています。既に県として様々なデジタル活用を進める中で、より効果あるものとするためにも早期の策定が必要と考えますが、いかがでしょうか。

A 中山貴洋 企画財政部長

デジタルマーケティングはDXの重要なテーマの一つであり、DXビジョンにもその考え方を反映しております。
一方、限られた情報をもとに企画立案する従来の方法から、デジタルマーケティングへ転換していくには、一定の準備が必要となります。
このため、デジタルマーケティング戦略を策定した愛媛県の事例等を参考に、モデル事業やプラットフォーム構築などの準備を行った上で実践的な戦略を策定することが効果的と考えております。
まずは、職員のスキルアップも含めた準備をしっかり行った上で、実践的な戦略を検討いたします。

再Q 平松大佑 議員(県民)

理解いたしましたけれども、やはりそのスピード感が大切だということを申し上げていますが、どのくらいのスピード感で取り組んでいくつもりか、お答えいただきたいと思います。

再A 中山貴洋 企画財政部長

現在策定中の第2期DX推進計画におきまして、業務プロセス改革が重点テーマとなっております。
デジタルマーケティングにつきましても、その一環に位置付けるなど、環境整備をしっかり進めてまいりたいと考えております。

私立幼稚園等特別支援教育費補助金について(総務部長)

Q 平松大佑 議員(県民)

9月定例会でも安藤議員、金子議員が質問されました。障害のあるお子さんを受け入れた場合、補助教諭や看護師等の雇用経費は幼稚園等特別支援教育費補助金だけでは賄えず、運営が苦しいとのお声を私も頂いております。さきの答弁では、全国一律の制度であることなどを踏まえると、上限額を上げることは難しいとの答弁でありました。
それであれば、国に対して補助上限の引上げについて要望を行うべきと考えますが、いかがでしょうか。

A 三須康男 総務部長

お話をいただきました国への要望という意味では、私立幼稚園の特別支援教育費補助金を含む障害のある子供の受け入れ支援について、全国知事会を通じて、職員配置に対する制度的・財政的支援の拡充を訴えてまいりました。
これに加えて、本県からの要望としては、議員御指摘の補助上限額の引き上げのほか、例えば、国庫補助の対象となる要件の緩和や地方負担に対する国の財政措置の実現などが考えられます。
このほか、幼稚園の現場からは、障害のある子供への向き合い方の改善など受け入れ状況によって、財政的支援以外にも、様々な声、あるいは御苦労されているお話なども伺っております。
今後、どういった観点が幼稚園の現場に強く求められているのか、また、より効果的な要望になるのか、幅広く検討を加えまして、国に対し、訴えるべきことはしっかり訴えてまいります。

保育士確保について(福祉部長)

Q 平松大佑 議員(県民)

令和5年4月1日現在の県内の保育所等待機児童数は347人となり、前年から増加しました。待機児童問題は大きな課題であり、あらゆる手段を講じて取り組む必要があります。待機児童が発生する原因の一つに、保育士不足が挙げられています。保育士確保に更に力を入れる必要があると考えます。
そこで、お聞きしますが、平成28年4月施行の保育所における保育士配置の特例を認めることについてはどのようにお考えでしょうか。過去に予算特別委員会で取り上げた際には、埼玉県と石川県が特例を認めておりませんでしたが、現在では石川県も認める立場に転じました。県でも特例を認めてほしいと考えますが、いかがでしょうか。

A 金子直史 福祉部長

国が定める保育士の配置基準については、平成28年4月から、児童数が少数となる時間帯について特例が設けられました。
これは、朝夕など児童が少ない時間帯において、通常、配置しなければならない保育士2名のうち1名を、保育士と同等の知識及び経験を有する者に代替できる制度です。
県では、これまで、県内の保育関係団体から、質の低下を招く恐れがあるとの反対が示されていたこともあり、特例の導入を見送ってまいりました。
一方、待機児童の解消や、新たに導入が予定されている「誰でも通園制度」の実施などにより保育ニーズの増加が見込まれることから、人材確保が一層厳しくなるため、最近では、市町村や個別の保育事業者から、特例の導入を望む声が寄せられるようになっております。
先行して導入している県内の政令市・中核市に確認したところ、特に支障はないとの状況を踏まえ、市町村や保育関係団体から改めて意見を伺い、導入について検討してまいります。

 県管理道路の安全対策について(県土整備部長)

Q 平松大佑 議員(県民)

対向車線への車両の逸脱による正面衝突事故が多発し、その安全性が課題となっています。過去にも、県管理道路で対向車線への車両逸脱による事故が発生しております。
私自身も、国道254号を走行している際に、私の前を走っていたダンプカーに対向車がはみ出し、目の前で正面衝突する事故に遭遇しました。私は辛うじて巻き込まれませんでしたが、このような悲惨な事故を減らせるように、4車線や制限速度の高い県管理道路を調査し、中央分離帯未設置箇所には設置するなどの安全対策が必要と考えます。
スペース的な問題で設置されていないケースが多くあると考えます。その場合には、国で活用しているワイヤロープの活用が効果的であると考えます。国交省では、暫定2車線で開通している高速道路で、正面衝突事故の対策としてワイヤロープ設置を進めています。その効果から、中小橋へも本格設置を進めています。是非、県でも悲惨な事故を減らすため、ワイヤロープ等を活用してはいかがでしょうか。

A 金子勉 県土整備部長

議員お話のとおり、国土交通省と高速道路会社では、高速道路の暫定2車線区間における正面衝突事故などへの緊急対応としてワイヤロープの設置を進めており、重大事故への高い抑止効果を発揮していると伺っています。
このワイヤロープは、走行速度の高い暫定2車線区間の高速道路への設置を目的として開発されたものであり、一般道路への想定をしたものではございません。
このため、県管理道路での設置には、沿道住民や事業者との合意形成、幅員の制約、緊急車両の通行、接触事故による部材の歩行者への飛散などの問題がございます。
現時点では、同様の設置事例が全国的にもない状況であり、まずは国の動向や新たな技術開発の状況を踏まえ研究してまいります。
引き続き、こうした事故を防止するため、交通管理者等と連携し、効果的な対策を実施してまいります。

県道さいたま東村山線の交差点改良を(県土整備部長)

Q 平松大佑 議員(県民)

県道さいたま東村山線、いわゆる志木街道のうち、県道新座和光線以北については歩道が十分に整備されていません。また、右折レーンも整備されていない交差点では、渋滞も生じております。
そのうち、立教大学北側の交差点については昨年の質問で取り上げ、現在、右折非常帯を設置すべく、令和6年度実施に向けて設計業務等を実施されておられます。
さらに、もう1か所、課題になっている交差点が野火止上の交差点です。かなりの渋滞が日常的に発生し、たまり場も満足にない場所もあり、歩行者の安全確保が課題となっております。こちらの交差点は、新座市の土地区画整理事業によって、南側の道路、歩道幅員が広がろうとしています。交差点改良を実施するには絶好のタイミングだと考えます。交差点改良を実施し、右折レーン、歩行者のたまり場の確保を行うべきと考えますが、いかがでしょうか。

A 金子勉 県土整備部長

県道さいたま東村山線と県道新座和光線が交差する野火止上交差点は、右折帯がなく、朝夕を中心に交通渋滞が発生していることに加え、交差点北側の一部には歩道がない箇所がございます。
この交差点の渋滞対策につきましては、右折帯の整備が有効と考えますが、整備には道路用地の取得が必要であり、交差点周辺には人家が連坦していることから、多くの時間と費用が必要になります。
一方、交差点の南側では、議員お話しのとおり、新座市が進めております土地区画整理事業の中で、県道さいたま東村山線の拡幅に必要な用地の一部が確保されております。
このため、まずは、この用地を活用し、早期に対応可能な渋滞対策や歩行者の安全確保について、地元新座市と連携しながら検討を進めてまいります。